【七夕賞】石川 重賞初Vの勢いそのまま、フェイマスで連勝だ

[ 2017年7月7日 05:30 ]

<七夕賞>2週連続の重賞勝ちを狙う石川
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 日曜福島のメイン「第53回七夕賞」は、関西馬フェイマスエンドと初コンビを組む東のホープ・石川裕紀人(21)に要注目だ。先週のラジオNIKKEI賞(セダブリランテス)で重賞初勝利を挙げた同騎手。関西からの信頼も集め始めた4年目が、返す刀で重賞2連勝を狙う。

 トレセンのスタンド前、石川は何度も握手を求められ、頭を無造作に撫でられている。今週の美浦を包んだお祝いムード。それは“東のホープ”に寄せられる期待の大きさを示すには十分だった。「LINEもたくさん届いたし、みんなから“おめでとう”と言ってもらえた。やっぱり重賞は格別でした」。先週、セダブリランテスと勝ち取った初めての重賞(ラジオNIKKEI賞)。果敢に仕掛けた好騎乗が光ったが、「僕どうこうではなく馬が強かった」と鞍上は謙虚に笑った。

 石川への評価の高さがある数字に表れている。昨年の43勝は15年の40勝から大きくは伸びなかったものの、騎乗した関西馬は113頭。前年の48頭から倍増以上となった。関わりの少ない関西陣営が、関東所属騎手を起用する判断はよりシビアだ。「凄くありがたいこと。チャンスを頂いているので、しっかり結果を残さないと」(石川)。15年有馬記念(オーシャンブルー=池江)、16年ダービー(イモータル=須貝)と関西馬で大舞台の騎乗も果たした。全国区への登竜門をくぐり始めている。

 世界的名手ライアン・ムーアを目標に掲げ、意識の高さは若手随一だ。ケガで休養を余儀なくされれば、アスコット競馬場(英国)まで足を運んで海外競馬を視察。日頃から行う筋力トレーニングは専属トレーナーの組んだプログラムに従っている。「デビュー時から体は全然違うし、夏でも体力は落ちないと思う。レース中の見え方も変わってきましたね」と言い切る石川。そこには芽生えた自信がのぞいていた。

 七夕賞のフェイマスエンドも関西馬。ここが初コンビで「自分はイメージをつくって乗るタイプなのでVTRでしっかり勉強します」と重賞2連勝へ意気込む。大きな一歩を踏み出した東のホープの熱い熱い夏が始まった。

 ◆石川 裕紀人(いしかわ・ゆきと)1995年(平7)9月22日生まれの21歳。東京都出身。美浦・相沢厩舎に所属。初勝利は14年6月1日、東京2Rのニシノソラカラ。デビュー年から12→40→43勝と勝利を積み重ね、今年は19勝。JRA通算は114勝(6日現在)。同期には関西所属で重賞4勝の松若など。夢は凱旋門賞制覇。

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2017年7月7日のニュース