【岸和田・高松宮記念杯】史上8人目!新田が連覇「作戦通り」

[ 2017年6月19日 05:30 ]

競輪の第68回高松宮記念杯で、大会連覇を果たした新田祐大
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 新田が宮杯連覇――。今年3回目のG1「第68回高松宮記念杯競輪」の決勝戦が18日、大阪・岸和田競輪場で行われ、新田祐大(31=福島・90期)が優勝。「グランプリ2017」(12月30日=平塚競輪場)の出場権利と賞金2890万円を獲得した。新田のG1優勝(4日制以上)は昨年の高松宮記念杯以来4回目。2着は新田マークの成田和也で2車単<2>―<6>1550円(3番人気)の決着だった。

 世界で戦うスピードを見せつけた。最終2角でまくった新田は3角では先頭に立ち後続を寄せ付けず。史上8人目となる宮杯連覇の栄冠をつかんだ。

 「スタートが取れて、それからの組み立ても作戦通り。自分のタイミングで行けて優勝につながった」

 4年前の岸和田・高松宮記念杯決勝戦。成田が優勝して新田が2着に逃げ粘った。同じ舞台でまたも成田と上位を独占できた。

 「後ろに成田さんが見えてうれしかった。(4年前は)自信になったし僕もタイトルを獲りたい気持ちにつながった。宮杯は特別な思いがある」

 自転車競技では12年ロンドン五輪に出場したが昨年のリオ五輪は落選した。3年後の東京五輪で代表返り咲きを狙い、昨年秋に招へいされたブノワ・ベトゥヘッドコーチの下で猛練習に励んでいる。想像を絶するハードなトレーニング。この影響で本業の競輪は結果が出せていなかった。

 「競輪界ではトップの競技者でも競技では一流でなかった。一流を育てるコーチが来て競輪に支障が出るスケジュール。優勝したことで世界を目指す競技者を育てる意味でもナショナルチームの全メンバーにも勇気を与えられる」

 これで3年連続4回目となる年末のグランプリ(12月30日・平塚)出場権も手に入れることができた。

 「今年は賞金争いになると思っていた。早い段階で年末の権利が取れてトレーニングをみっちりやることになるし、スケジュールを組み直すことになる」

 驚異の快速はまだまだ進化を続けていく。福島の絶対エースが真の日本一へ突き進む。

 ◆新田 祐大(にった・ゆうだい)1986年(昭61)1月25日生まれの31歳。福島県会津若松市出身。県立白河高卒。05年7月プロデビュー。通算成績は824戦279勝。通算取得賞金は7億1895万円。主な優勝は第68回日本選手権競輪(15年)、第58回オールスター(15年)、第67、68回高松宮記念杯(16、17年)。1メートル72、86キロ。血液型O。

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