【函館SS】コウセイ覇気十分!初滞在でも「言うことなし」

[ 2017年6月15日 05:30 ]

単走追いでスピード感満点の走りを見せたセイウンコウセイ
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 函館開幕週を飾る「第24回函館スプリントS」では高松宮記念を制したセイウンコウセイが絶好の動き。G1馬の貫禄を見せつける態勢は整った。

 G1馬だけに装着を許された紺地に金文字の馬名入りゼッケンが、初夏の明るい日差しを浴びてキラリと光る。セイウンコウセイの最終追いはWコース単走。スムーズな加速でコーナーを回り終えると、直線は手綱をしごかれ、さらにもう一段。軽快かつスピード感満点の走りで駆け抜けた。

 計時は5F66秒3。「もっと追えば時計はいくらでも出る馬。美浦でしっかりやってきたし、今日は気合を乗せて覇気が出るよう意識して調整した。動きは言うことない」。手綱を取った平田助手は満足の表情で続けた。「G1馬だから負けられないという気持ちはある。でも、抜かりのある仕上げで勝てるほど甘くない。ここまでは思い通りに調整できた」

 高松宮記念でG1初挑戦Vの快挙を達成。レース直後には安田記念挑戦のプランも浮上したが、陣営はすぐに照準をここに絞った。「今は持ち味のスピードを最大限に生かせる路線で。慌ててマイルを使わず正解だったと思う」と同助手。“飛び級V”のためG1馬にしては収得賞金が少なく、4歳の賞金が半減される夏のクラス編成の恩恵も受け、56キロで出走できるのも、ここに狙いを定めた理由の一つだ。

 デビュー以来初となる滞在競馬も、今後を見据えた上でのステップ。平田助手は「今後、もし海外遠征とか、いろんなチャンスが巡ってきた時に、長距離輸送や滞在競馬の経験が、この馬にとって大きなキャリアになる」と夢を語った。青雲の志を抱いて、コウセイが函館の空から、さらなる高みを目指す。

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2017年6月15日のニュース