【ユニコーンS】戦友の無念晴らす!重賞V狙うアディラート

[ 2017年6月14日 05:30 ]

ドバイ遠征後の放牧でリフレッシュし充実感を漂わせるアディラート
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 今週の東京メイン「第22回ユニコーンS」は近年、出世レースとして注目の3歳ダート重賞。当レースを制した13年ベストウォーリア、15年ノンコノユメ、16年ゴールドドリームはその後にダートG1のタイトルを手にした。今年も素質馬が大挙エントリーしてきたが今春、エピカリスと共にドバイ遠征したアディラートも非凡な砂適性光る逸材。“ライバル”と接戦を演じた東京マイルの舞台(ヒヤシンスS2着)で重賞初Vを狙う。

 “良きライバル”の無念を晴らす走りを――。アディラートの近2走はエピカリスと同じレースに出走。2走前のヒヤシンスSは、ライバルに迫る0秒1差の2着。前走のUAEダービー(12着)はドバイの地で日本代表として、共に戦った。米3冠最終戦のベルモントSに遠征したエピカリスはレース当日朝、右前肢ハ行のため出走取り消し。アディラートを担当する野見山助手にとっても、ショッキングな出来事だった。

 「(取り消しは)大変、かわいそうやったね。一緒に走っていた馬だし応援しようと思っていたのに、残念。日本に帰ってきたら、また戦ってみたいですね」

 ここはG3とはいえ、ライバルが不在なら負けられないところ。ドバイ遠征後は放牧を挟み、ここ目標に乗り込んできた。同助手は「放牧に出してリフレッシュ。体も増えているし、精神的にも大人になっている。オンとオフがはっきりしてきた」と遠征後の短期間での急成長に目を細める。

 中間の動きも超抜だ。2週前(5月31日)の坂路で1番時計となる4F51秒1をマークすると、先週(8日)も2番時計の同51秒9をマーク。「よく動いているし、体は動ける状態にあると思う」と太鼓判を押す。

 砂適性は世代上位。ダート初挑戦の未勝利は、2秒差の圧勝だった。1分23秒0(重)の勝ち時計は1400メートル戦の2歳レコード。前走のUAEダービーは大外枠(16番)から果敢に先手を主張するも奪えず12着に敗れたが「前に行きたかったけど、枠がキツかったね。ハナに行って走っている馬だし気分良く行ければ」と反撃を誓う。

 賞金900万組で出走するには、抽選突破が第一関門。「入ればチャンスはある。秋に向けても勝ちたい」と締めくくった。良きライバルと再び対決するまで、負けられないレースが続く。

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2017年6月14日のニュース