【東京新馬戦】菜七子騎乗ミヤビチーター、父カンプ譲りの瞬発力

[ 2017年6月9日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・美浦=8日】優れた若馬は父親譲りの後肢を備えているものだ。「例えば、だな…」。長老・梅崎の講釈を新米の高木があくびをかみ殺しながら聞く傍らで、高橋文師が馬道を歩く管理馬の後ろ姿を見つめている。「お尻がいかにもショウナンカンプって感じだよな」。同師のつぶやきを耳にした梅崎が馬名を確認すると、初々しい緑地のゼッケンを着けた新馬ミヤビチーター(土曜東京5R)だった。02年高松宮記念を逃げ切った父カンプ譲りの後肢。大久保洋厩舎の助手時代、父の姿に触れてきた師の言葉だけに説得力がある。

 「馬っぷりだけじゃないですよ。二の脚が速く、瞬発力もある。スタミナは不安だけど、素早く反応してくれます」。父譲りの性能も持ったチーターのようなスプリンター。その鞍上にはスウェーデン遠征から帰国の途についた菜七子。「当たりの柔らかさとスタートの速さ」が評価されての抜てきだ。「カンプ譲りの後肢を備えた馬…僕も馬券買います」。ナナコフリーク、高木の声もチーターの脚取りのように弾んだ。

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2017年6月9日のニュース