【ベルモントS】11番枠エピカリスに有力馬回避の“追い風”

[ 2017年6月9日 05:30 ]

12頭立ての11番枠に決まったエピカリス。日本馬初の米クラシック制覇を狙う
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 JRA海外馬券発売対象レースで、10日(日本時間11日朝)に行われる米3冠最終戦「第149回ベルモントS」の枠順が7日(同8日)決定。日本から参戦するUAEダービー2着のエピカリス(牡=萩原)は12頭立ての11番枠に決まった。なお、1番人気候補だったクラシックエンパイア(牡=キャシー)が左前脚の蹄を痛め回避。日本馬初の米クラシック制覇へチャンスが広がった。

 現地時間7日、マンハッタンにあるロックフェラーセンターで枠順抽選が行われ、日本のエピカリスは12頭立ての11番枠に決まった。

 萩原師は「決められた枠でやるしかありません」と話し、鞍上ルメールは「スピードのある馬なのでどこの枠でも大丈夫です。ポンと出られれば逃げてもいいと考えています」と力強く語った。

 エピカリスは前日に最終追い切りを行ったため、この日は運動のみにとどめたが、パドックや装鞍所を下見。これが現地入りしてから実に3度目のスクーリング。今回はパドックまで二人びきするなど、実戦を想定した準備に余念がなかった。

 また、人気が予想された米国のクラシックエンパイアは調教に出る寸前に左前脚の蹄を痛めたため、無念の回避となった。

 クラシックエンパイアのリタイアでが然、現地で人気になりそうなのがタップリット(牡)だ。同馬を管理するプレッチャー調教師はパッチ(牡)との2頭出しで挑む。

 「タップリットは前走のケンタッキーダービーは外枠で終始外を回る形。プリークネスSを回避して状態はいいので期待できる」

 また、デビュー前にウイルス性の炎症から左目の眼球を摘出。隻眼(せきがん)となったパッチについても「タップリット同様、プリークネスSを使わなかったのでフレッシュな状態。目に関してはデビュー前からのことなので何も心配ない」と語った。

 また、パッチの手綱を取るヴェラスケスも「僕も過去に一度乗り、目の影響は全く感じなかった。枠順は大外になったが長距離戦なのでそれも気にしないでいいだろう」と笑顔を見せて言った。

 日本馬初の快挙へ、クラシックエンパイアがいなくなっても強敵は多いが、エピカリスに追い風が吹いてきたのは間違いない。

 ◆ベルモントS 米国ニューヨーク州のベルモントパーク競馬場(ダート2400メートル)で行われるG1。アメリカンジョッキークラブの初代総帥オーガスト・ベルモントから競走名が付けられた。ケンタッキーダービー、プリークネスSに続き、米国3冠の第3戦に位置づけられる。3歳限定戦で、ケンタッキーダービー、プリークネスS同様にセン馬の出走は可能。

 ◆ベルモントSの馬券発売 馬券はインターネット投票(A―PAT&即PAT)で発売される。発売時間は日本時間10日午後7時30分からレース発走予定時刻(同11日午前7時37分)の4分前まで。式別は単勝、複勝、馬単、馬連、ワイド、3連単、3連複の7種類。払戻率は国内と同様で、JRAプラス10の対象競走となる。

 ◆テレビ中継 ベルモントSはグリーンチャンネルで11日午前7時〜8時15分(無料放送)に放送予定。ひかりTV、auひかり、グリーンチャンネルWeb、グリーンチャンネルモバイルはスクランブル(有料)放送となる。

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2017年6月9日のニュース