【大井・東京ダービー】60歳的場文男“36度目の正直”なるか?

[ 2017年6月3日 08:00 ]

5月17日の川崎マイラーズで地方競馬通算7000勝を達成した的場文男(左)
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 中央競馬の3歳最高峰・日本ダービー(5月28日、東京)はレイデオロの勝利で幕を閉じたが、その一方で同日の佐賀・九州ダービー栄城賞を皮切りに、地方競馬全国8つの“ダービー”を短期集中開催する「ダービーシリーズ2017」が開幕。中でも注目度が高いのが7日の東京ダービー(大井)だ。

 南関東3歳クラシック三冠レースの2冠目となる東京ダービーは今年で63回目。平成以降の勝ち馬には南関東三冠馬として知られる女傑ロジータ(1989年)や、史上唯一の南関東四冠を無敗で達成したトーシンブリザード(2001年)、地方所属馬として初めてドバイ遠征を決行し、帰国以降も長らく南関のエースとして君臨したアジュディミツオー(04年)がいる。06年、ビービートルネードで制覇した町田直希(川崎)は史上最年少の18歳、また、その3年後の09年にサイレントスタメンで美酒に酔った金子正彦(元・川崎)は46歳での勝利であった。昨年は金沢の吉原寛人がバルダッサーレで制するなど、騎手に関する懐の深さも東京ダービーの魅力の一つだ。

 そして今年最大の話題は、なんといっても「レジェンド」こと的場文男(60=大井)がついに悲願を達成するか…であろう。今まで35度東京ダービーに挑戦し、2着9回を数えながら、栄光の頂にはたどり着いていない。的場の今年の騎乗馬は、クラシック前哨戦の京浜盃3着馬ブラウンレガート(牡=大井・阪本一)。1冠目の羽田盃を熱発で回避するなどやや順調さを欠いてはいるが、羽田盃2着のヒガシウィルウィン(牡=船橋・佐藤賢)と差のない勝負を演じており、実力的には申し分ない馬だ。大井ダート2000メートルの舞台で、羽田盃馬キャプテンキング(牡=大井・的場)ら相手にどう勝負を挑むのか?今ごろ的場も熟考を重ねているはずである。

 他にも、本番と同条件の東京ダービーTRを新鋭・滝川寿希也(川崎)の手綱で逃げ切ったポッドルイージ(牡=川崎・八木喜)や、11年クラーベセクレタ以来の牝馬による制覇を目指すアンジュジョリー(浦和・小久保)などが有力視されている。羽田盃3、4着のキャンドルグラス(牡=船橋・川島一)とホワイトソニック(牡=船橋・山中)、東京湾Cを圧勝したソッサスブレイ(牡=船橋・山本)も見くびれない。注目の一戦は大井競馬場の華やかなカクテルライトの下、7日20時10分に発走する。

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