【日本ダービー】大舞台でリベンジだ!カデナ、CWで好時計

[ 2017年5月25日 05:30 ]

カデナ(手前)は併走馬にキッチリと先着
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 カデナ(牡=中竹)の失敗はきっと生きる。競馬の祭典「第84回日本ダービー」(28日、東京)の追い切りが24日に栗東、美浦トレセンで行われた。陣営が「失敗」と認める皐月賞(9着)からの巻き返しを図るカデナは、この中間から導入したCWコース追いで6F82秒5〜1F12秒2の好時計。なお、同レースの出走馬、枠順は25日に決定する。

 失敗は栄冠への道。カデナ陣営が、リベンジVへの仕掛けを施した。最終追いを見届けた中竹師は「皐月賞の失敗を踏まえた。今回は本番に最高潮の状態を持っていきたい」と狙いを明かす。

 CWコースで行われた最終リハは、4馬身前にアスターリュート(3歳未勝利)を置いてスタート。序盤からハミを取って、3角で早くも馬体を併せる。一気に抜き去りそうな勢いでも、そこから我慢。じっと脚をタメる。鞍上の手綱が激しく動き始めた直線半ば。呼応するように四肢を躍動させると、外から鋭く1馬身先着した。ソフト追いだった皐月賞から一転、ハードな追い切りを終えた。

 「皐月賞はそれまでと変えて1週前にしっかりやった。ピークが早く来たのか、レースではどこかおとなしかったんだよね…」と師。従来はレース当週に強めの負荷をかけるのが中竹流。重賞2連勝(京都2歳S→弥生賞)を飾った調整パターンに戻し、カデナのリズムを取り戻させた。「今日は前進気勢があったし、何も文句の付けようがない。時計(6F82秒5〜1F12秒2)にも満足しているよ」

 その上で“攻めの姿勢”も貫く。これまでは坂路調教のみだったが、この中間、初めてCWコースで追い切られた。指揮官は「(2走前)弥生賞を勝った時にダービーではより負荷のかかるCWコースでやると決めた。馬が成長しているからできる」と力強かった。

 確かに9着だった皐月賞(3番人気)は負けすぎた。レコード決着の流れに乗れず、武器の鬼脚は完全に不発。それでも師は「ハイペースが駄目とかは全くない。ぶっちゃけ、ダービーまでは無難に無事に。ここが本番だと思ってきた」とキッパリ。伏兵だった馬の台頭を許し、別路線組の新星も登場したが「前回は調整の失敗です」と繰り返す師からは意地がのぞく。新旧織り交ぜた調整法を終えたカデナ。一世一代のリベンジ舞台に挑む。

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2017年5月25日のニュース