【京王閣・日本選手権】輝き増す郡司 決めるか地元GP出場権

[ 2017年5月2日 05:30 ]

検車を終えポーズをとる郡司。G1最高峰の大会で活躍して、地元GPの出場権を狙う
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 「第71回日本選手権競輪」(優勝賞金6500万円)が2日から6日間、京王閣競輪場で争われる。16年度からゴールデンウイークに移行したG1最高峰の“ダービー”。精鋭162選手で熱戦が繰り広げられる。

 今年に入って昇竜の勢いを見せる南関地区。その中心で躍動しているのが“ハマのニュースター”郡司だ。新設された3月高松ウィナーズCでビッグ初優勝を成し遂げると、続く4月の地元川崎ナイター記念も優勝。年頭から「今年は地元の平塚グランプリに出場する」と公言。決してビッグマウスではない郡司がここまで言い切るのは、相当な覚悟があるからだ。前半戦はその言葉を実現するために必要なパフォーマンスをバンクで見せている。

 ダービーは4回目の出場。唯一の6日制で調整力や精神力が求められるが「去年2回(名古屋、静岡)走っているし問題はない」と強調する。G1最高峰の大会は「S級トップがみんな目指すところ。ワンランク上の大会。賞金も高いし分かれ道になる」と位置づけた。G1を優勝してGP出場が目標だが、今年に限っては是が非でも地元平塚GPの出場権を手にしたい。現在賞金ランキング2位の郡司にとってはダービーでの活躍がまさに分かれ道。一戦必勝を貫き全身全霊をかける決意だ。

 4月27、28日は神奈川のダービー出場組で合宿。川崎バンクで士気を高め合った。「ここに向けての仕上がり、状態はいいと思う。いつも通り練習して調整ができた」と自信を見せる。初日11Rは細切れ戦で「位置取りが激しくなる。勝負権がある位置から仕掛けたい」。まくりのスピードはワンランクアップしただけに、勝負どころのポジショニングが勝ち負けを左右することを意識して挑む。

 悲願のG1優勝が手に届くところまで実績を積み上げてきた。勝ち上がりが厳しい長丁場の6日間。初日3着以内に入り、ゴールデンレーサー賞に進出することが栄冠への最短ルート。誰よりも勢いがある26歳の若武者が初戦から真価を発揮する。

 ▽日本選手権競輪(ダービー)選考基準 正選手162人、補欠選手8人。開催時S級在籍選手から次の基準により選抜する。<1>S級S班在籍選手(村上義弘は負傷欠場)<2>日本選手権競輪で過去に3回以上優勝した開催時S1在籍選手(現役では4Vの村上義弘だけ)<3>リオデジャネイロ五輪自転車競技トラック種目代表選手<4>16年2月〜今年1月までの選考用獲得賞金額の上位者。

 特別選抜予選(初日11R、2日目10、11R)出場選手はS級S班在籍選手に加え、16年2月〜今年1月の選考用獲得賞金額上位者から順次選抜した。

 開催中、負傷や病気などで途中欠場が発生した場合に補充選手を充当しないのもダービーの特徴の一つ。代わりに途中帰郷の選手が帰郷せずに出走する。G1最高峰のダービーは選考によって選抜された選手だけが走ることができる。

 ▽京王閣バンク傾向 オーソドックスな400メートルバンク。見なし直線距離は51・5メートルあり、31場ある400バンクの中で25番目に長い。S級戦で逃げ切りは難しく、差しやまくりが多くを占める。傾斜角は若干緩くコーナー部分にクセはないが、まくりは3コーナーで外に膨らみやすく早めに前団を捉えることが大事。直線で伸びる目立ったコースはない。最高上がりタイムは15年8月にパーキンス(豪州)が記録した10秒4。

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