「平成の鬼脚」小橋、弥彦で引退セレモニー「ファンの喜びが財産」

[ 2017年4月10日 05:30 ]

花束を手に笑顔を見せる小橋
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 G1・8勝、GP1勝「平成の鬼脚」と呼ばれた小橋正義(49)の引退セレモニーが9日、弥彦競輪場の場内特設ステージで行われた。

 岡山県出身の小橋は59期の卒業チャンプとして87年5月に花月園競輪場でデビュー。徹底先行型としてS1に駆け上がると91年11月の小倉競輪祭でG1初制覇。その後、追い込み型に転向して94、95年に史上初のダービー連覇(当時)を達成。96年にはグランプリを優勝して“追い込み日本一”の地位を築き上げた。「新しい環境で再出発したい」と00年6月、新潟に移籍。翌01年7月に寛仁親王牌を優勝。史上初の東西登録地でのG1優勝を果たした。その後も小橋らしい走りでファンを魅了したが、15年7月にA級に降級。「体力、気力は大丈夫だが、一身上の都合」から昨年12月に引退を決めた。すでに1月12日付で選手登録も抹消している。

 今年の弥彦競輪の開幕戦となった9日は約200人のファンが最後の勇姿を見守った。30年間の選手生活の思い出を聞かれた小橋は「特別競輪をいくつか勝ったが、ファンの方に“車券を取ったよ”と言われるのが一番うれしかった」と振り返った。「岡山から新潟に移籍してゼロからのスタートと思って来た。特別競輪も何本か勝つことができてファンの皆さんに喜んでいただけた。それが何よりも自分の財産だと思う。可愛がっていただき本当にありがとうございました」。現役時代の厳しい表情と違い、穏やかな笑顔でファンに別れを告げた。

 今後については「まだ何も決めていない。しばらくゆっくりして考えたいと思います」と話しており未定。

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2017年4月10日のニュース