【競輪学校卒業記念】梅川が卒記クイーンに「先行にこだわり続けた」

[ 2017年3月24日 05:30 ]

女子卒業記念を制し胴上げされる梅川
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 日本競輪学校第111回生(61人=2人欠場)と女子第6回生(17人)の卒業記念レース決勝戦が23日、静岡競輪場で行われた。男子は在校成績3位の南潤(19=和歌山)が優勝。和歌山登録の卒記チャンプは初めて。女子は在校成績3位の梅川風子(26=東京)が優勝。東京登録の卒記クイーンは石井寛子(2回生)以来2人目。男子、女子ともに24日、卒業式を行い、5月1日に選手登録。7月に各地でプロデビューする。

 先行クイーンの誕生だ。在校成績3位の梅川風子が女子卒記で初となる逃げ切り優勝を飾った。「先行にこだわり続けた。その気持ちの中で最高の結果が出てうれしい」。会心の走りで同期のライバルたちに踏み勝ち満面の笑みを見せた。

 大一番、驚異の粘り腰を発揮した。作戦通りスタートを決めると、打鐘で吉村に叩かれ2番手の好位置に入った。だが、先行魂が体を突き動かす。すかさず主導権を奪い返し、先頭で風を切った。坂口、大久保、加藤がまくりを打つが梅川のペースは落ちない。1周以上を逃げて押し切る圧巻の逃走劇。「自分が持つ距離ではなかった」と振り返るが愚直に逃げ続けた成果が最後の末脚につながった。

 女子生徒史上2人目のゴールデンキャップを獲得するなど、17年続けたスピードスケートで培った脚力はガールズトップクラスに匹敵する。東京五輪候補に名前が挙がるが「まずは競輪で結果を出さないと世界は見えてこない」と言い切る。「デビュー後も先行勝負で、目標とする奥井迪(ふみ)さんを超えられるような存在になりたい」。小林莉子、中村由香里、石井寛子、高木真備らタレントぞろいの東京勢にまた一人、ニューヒロイン候補が加わった。

 ◆梅川 風子(うめかわ・ふうこ)1991年(平3)3月1日生まれ、長野県諏訪郡富士見町出身の26歳。山梨学院大卒。在校成績は54戦30勝、2着9回で第3位。師匠は内田玄希(94期)。1メートル58、60キロ。血液型A。

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2017年3月24日のニュース