【高松宮記念】桜の女王返り咲く!最盛期迎えたレッツゴードンキ

[ 2017年3月24日 05:30 ]

坂路でセーブをかけて追い切ったレッツゴードンキは4F52秒4
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 春のスプリント王を決する「第47回高松宮記念」の出走馬18頭が確定した。変則日程の影響で半数の9頭が木曜追いを敢行。京都牝馬Sで久々の勝利を飾った15年桜花賞馬レッツゴードンキは、坂路で軽快な走りを披露して好調をアピール。桜花賞以来、約2年ぶりのG1制覇で完全復活なるか注目だ。同レースは24日に枠順が確定、25日から前日発売される。

 その姿に華奢(きゃしゃ)な少女の面影はもうない。レッツゴードンキがゴムマリのような馬体を躍動させ坂路を駆け上がった。単走の最終追いは4F52秒4。1週前追いの同50秒4と比べてセーブしたが、これは鮮やかな復活Vを飾った前走(京都牝馬S1着)と同じパターン(1週前50秒0、レース週52秒0)。梅田師も「先週、今週と理想的な追い切りができた」と満足な表情を浮かべた。

 まとった鎧(よろい)は分厚い。14年8月のデビュー戦(札幌)時の体重が450キロで、前走が502キロ。2年半の間に体重を50キロ以上増やした。特に昨夏以降が顕著で、6月の函館SS(3着)出走時が476キロ。この半年間で30キロ近いビルドアップに成功した。呼応するように成績も安定。桜花賞V後の不振がうそのように好走を繰り返し、前走の復活Vへとつなげた。「走法や前向きな気性から、いずれはスプリンターになると思っていた馬。ここに来てようやく体が追い付いてきた。短距離馬らしいバランスになった」と梅田師。5歳春にしてデビュー時に思い描いた完成形に近付きつつある。

 前走は桜花賞以来、約2年ぶりの勝利。主戦の岩田は「前走は3角で他馬と接触し折り合いを欠いた。それでも最後は伸びてくれた。気持ちも体も充実した証」と振り返った上で「昨年は不完全燃焼のレースが続いた。スムーズに直線に向いて、自分がうまくさばければ十分チャンスはある」と気合が入る。梅田師も「厩舎の看板馬だけに前走の勝ちはうれしかった。久々に勝った馬がポンポンと勢いに乗っていくことはよくある。パワーアップした今なら桜花賞馬として恥ずかしくない競馬をしてくれる」と力を込めた。

 全国各地から届き始めた桜の便り。満開はもう少し先だが、ひと足早く、尾張のターフに桜の女王が返り咲く。

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2017年3月24日のニュース