浅井「Ring of Red」主宰の赤星氏に車椅子27台を寄贈

[ 2017年2月7日 05:30 ]

赤星憲広氏(左から2人目)に贈呈された車椅子を囲む(左から)山田裕仁氏、大阪障がい者スポーツセンター館長の三上真二氏、浅井康太、小野大介
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 15年KEIRINグランプリ覇者で今年もS級S班として活躍する浅井康太(32=三重)が6日、スポーツニッポン新聞社大阪本社を訪れ、車椅子寄贈活動「Ring of Red」を主宰する元阪神外野手で本紙評論家の赤星憲広氏(40)へ車椅子27台を寄贈した。昨年同様、元競輪選手の山田裕仁氏(48)とJRA・矢作芳人調教師(55)も賛同。また、今年から競輪選手の小野大介(32=福島)も活動に加わった。

 競輪界のトップスターが今年も努力と愛の結晶を届けた。15年7月に始動した「Ring of Red」と「Keep Left」の社会貢献コラボ。浅井は15年GP優勝(10台)、16年11月末時点での獲得賞金(8台)、サマーナイトフェスティバル優勝(3台)、6度の記念優勝(6台)に応じた計27台を寄贈した。「今年も参加できてうれしい。これからも日本を、そして競輪界、スポーツ界を活気づけられるよう微力だが協力していきたい」。昨年に続く贈呈式。同志・赤星氏との絆もすっかり深まった。

 福島県出身S級1班、小野大介も仲間に加わった。「東日本大震災で被災した時、たくさんの人に助けられた。今度は自分のできることで少しずつでも継続的にお返ししていきたい」。15年獲得賞金とS級優勝1回に応じた計2台を用意。「現役中に目標100台!!頑張りたい」と宣言し、赤星氏と握手を交わした。

 赤星氏は22台を寄贈した。「今年は熊本地震の被災地支援に重点を置いたので昨年より台数は減ってしまった。それでも自分が選手時代にやってきたことを広げることができてうれしい。これからもどんどん普及させたい。何より僕自身が頑張って成果を出していきたい」と語った。

 車椅子の贈呈先の1つに選ばれた「大阪市長居障がい者スポーツセンター」は、パラリンピックなどの国際大会に出場する選手の活動拠点として利用されている。これまでは障がい者使用だけを目的に寄贈されていた車椅子だが、20年東京五輪・パラリンピックに向けて、障がい者スポーツの理解促進という新たな道筋で使用される予定だ。トップアスリートたちが贈る車椅子の使い道として、非常に意義深いものとなる。

 ◇「Ring of Red(リング・オブ・レッド)――赤星憲広の輪を広げる基金」は赤星氏の社会貢献をより広げるため、引退後の10年にスポニチなどのサポートで設立。車椅子寄贈と野球の底辺拡大を目指す。現役時代は盗塁成功につき車椅子1台を寄贈。引退後も合わせ計500台以上を寄贈してきた。

 ◇「Keep Left」とは現役競輪選手である浅井の代名詞「左重心(重心を左に寄せることで運動能力を上げるという理論)」のシルエットをモチーフとしたオリジナルデザインのこと。Tシャツなどの販売による利益を社会福祉貢献や子供用の練習自転車を普及する活動に充てている。オリジナルグッズは浅井のブログから購入可能。

 ◆浅井 康太(あさい・こうた)1984年(昭59)6月22日生まれ。三重県出身の32歳。05年7月デビュー。90期生。11年寛仁親王牌、オールスター競輪でG1・2V。15年KEIRINグランプリ制覇。11年12月からスポニチとロゴ契約を結ぶ。1メートル79、77キロ。血液型O。

 ◆小野 大介(おの・だいすけ)1984年(昭59)4月28日生まれ。福島県出身の32歳。06年9月デビュー。91期生。通算成績は853戦143勝。A、S級合わせて通算16回優勝。11年の東日本大震災で被災してからは愛知県小牧市に拠点を移して練習中。ニックネームは「おのだい」、「メガトン」。1メートル72、87キロ。血液型O。

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