【東海S】4歳馬が新ダート王に名乗り!グレンツェント力強く∨

[ 2017年1月23日 05:30 ]

<中京11R・東海S>グレンツェントをなでる横山典弘騎手
Photo By スポニチ

 中京での「第34回東海S」は横山典弘(48)が初コンビのグレンツェントを快勝に導き、こちらは23年連続の重賞制覇となった。

 砂の猛者がそろった一戦を制したのは今年の飛躍を誓う明け4歳のグレンツェント。自身の初重賞制覇がこのレースの前身、88年「ウインターS」のソダカザンだった48歳のベテラン・横山典は、落ち着いた口調でレースを振り返った。

 「前々で競馬をしようと思っていました。最初のコーナーでごちゃっとしたのでヒヤッとしたけど、あとはいいところで走らせることができました。最後は着差こそわずかだったけど、余裕がありましたね」

 まずまずのスタートからスムーズに折り合って追走すると、勝負どころでは外へ。そして直線、人気を分け合ったアスカノロマンが馬群でもがくのを横に見ながらグイッと加速。残り50メートルで先頭に立つと、悠々と先頭でゴールを駆け抜けた。連続重賞制覇を23年とした横山典は「自由自在」とレースセンスの良さを最大の武器に挙げる。

 「攻めにも乗せてもらったけど、オンとオフがハッキリしていて賢い。若い馬だからまだまだ良くなると思うし、このまま順調にいってほしいですね」

 94年のエクリプス賞最優秀芝牝馬に選出された名牝ハトゥーフを祖母に持つ、底力を秘めた牝系の出身。加藤征師も「以前は砂をかぶると2、3馬身下がったりしたけど、今はそういうことがない。まだ4歳だけど、競馬が上手になったね」と成長に目を細め、さらなる飛躍を期待する。

 この勝利でフェブラリーS(2月19日、東京)の優先出走権を獲得。指揮官は「次走は体調を見てから、オーナーと相談して決めます」と明言こそ避けたものの、「アンタレスSから帝王賞ってわけにはいかないよね」と笑みを浮かべ、参戦に前向きな姿勢を示した。G1のタイトルを手にする日も、そう遠くはないはずだ。

 ◆グレンツェント 父ネオユニヴァース 母ボシンシェ(母の父キングマンボ)牡4歳 馬主・シルクレーシング 美浦・加藤征厩舎所属 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績10戦6勝 総獲得賞金1億8151万8000円。

続きを表示

この記事のフォト

2017年1月23日のニュース