東京大賞典勝ちアポロケンタッキーから規制薬物…事後失格はなし

[ 2017年1月14日 05:30 ]

 JRAは13日、昨年の東京大賞典を制したアポロケンタッキー(牡5=山内)の検体を理化学検査した結果、規制薬物の消炎鎮痛剤「デキサメタゾン」が検出されたため、第1回裁定委員会を開催したと発表した。

 今後、山内師に弁明の機会を与え、第2回裁定委員会で弁明書の内容を精査して最終的な処分が下される。同厩舎所属の今週の出走馬(土曜3頭、日曜6頭の計9頭)については、JRAが診療履歴を確認の上、規制薬物の影響下にないと判断。全頭が出走可能となった。なおJRA所属馬としては、これまでに出馬投票後に投薬が判明して出走取り消しとなったケースはあったが、今回は出走後に規制薬物が判明した初の事例となった。

 ▼規制薬物 競馬法に定められた禁止薬物(競走能力を一時的に高め、または減ずるもの)とは異なり、競走能力への影響はなく事後失格の対象とはならない。主に治療を目的として使用されるが、馬の福祉や事故防止の観点から、使用が規制されている。

 ▼デキサメタゾン 消炎鎮痛剤。競走馬の場合は筋肉や腱、じん帯などに炎症を起こした際、痛みを軽減させる目的で使用されることが多い。注射で体内に入れられる。人が使う薬にもよく使われる成分で、虫刺されの塗り薬などに含まれる。

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2017年1月14日のニュース