【京成杯】距離延長はプラス!中山に吹き荒れる新春のイブキ

[ 2017年1月10日 05:30 ]

奥村武厩舎2週連続重賞Vだ!!京成杯に向けて好仕上がりを見せるイブキ
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 厩舎に2週連続のタイトルを届けるか――。今週の中山メインはクラシックを目指す若駒がそろった「第57回京成杯」。先週のフェアリーSをライジングリーズンで制した開業4年目の奥村武厩舎は、ルーラーシップ産駒のイブキを送り込む。昨年の新潟2歳S3着以来となるが仕上がりは上々。父に重賞初制覇を届け、春の大舞台に名乗りを上げる。

 大きく飛躍する一年となりそうだ。美浦の開業4年目、奥村武厩舎は8日のフェアリーSをライジングリーズンで制して重賞初制覇。それだけじゃない。同じ日の新馬戦をヴォルタが快勝。7日の寒竹賞ではホウオウパフュームが圧巻の大外一気を決めており、早くも3歳馬が3勝。現時点では“参考記録”のようなものだが、全国リーディングトップに立っている。そして今週の京成杯にはイブキがスタンバイ。昨夏以来の実戦となるが、指揮官は手応えを隠さない。

 「前走後は骨膜炎などがあって休養へ。無理をさせずにやってきたことで、(骨膜は)すっかり奇麗になりました。夏場はやればシュッとしていたけど、今は体重も10キロぐらい増えています。ここでも期待は大きいですよ」

 既に重賞級の力は示している。前走の新潟2歳Sは好位で力んだ影響もあったか、最後の追い比べで切れ味自慢のヴゼットジョリー、オーバースペックに差されはしたが、しぶとく踏ん張って0秒2差の3着。指揮官は「平たんで軽い芝の切れ味勝負が向かないことは分かっていた。(3着なら)能力は見せてくれました」と回顧。力負けでないことを示唆する。

 その点、今回は直線に急坂が待ち構える中山2000メートルが舞台。ルーラーシップ産駒らしいフットワークの大きなタイプとあって、距離延長もプラスに働く。

 「距離はあった方がいいタイプだし、今の馬場も良さそう。いい意味での緩さを残しているけど、それがないことには今後の成長もないですからね」

 明け3歳だけに未完成だが、逆に言えば伸びしろは十分にある。先週のライジングリーズンに続いて混戦を制するようなら、春の大舞台がハッキリと見えてくる。

 ◆奥村 武(おくむら・たけし)1976年(昭51)7月10日、東京都出身の40歳。北海道のディアレストクラブを経て、02年に高橋義厩舎の厩務員となり、03年から国枝厩舎で調教助手。アパパネやマツリダゴッホに携わった。14年3月に厩舎開業。JRA通算43勝(うち重賞1勝、9日現在)。

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