【京都金杯】エアスピネル鼻差勝ち“年男”武豊31年連続重賞V

[ 2017年1月6日 05:30 ]

<京都11R・スポニチ杯京都金杯>金杯に勝利し笑顔の武豊騎手
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 17年中央競馬の開幕を告げる東西金杯が5日、中山&京都競馬場で行われた。京都メイン「第55回スポニチ賞京都金杯」は1番人気の明け4歳馬エアスピネルがデイリー杯2歳S以来、2度目の重賞制覇。騎乗した武豊(47)はデビューした87年から歴代最長の31年連続JRA重賞制覇を達成した。

 新春早々、千両役者が魅せた!今年で48歳になる“年男”武豊がエアスピネルでスポニチ賞京都金杯を勝ち、自身の記録を更新する31年連続JRA重賞勝ちを決めた。初重賞Vの87年はJRが発足、野球界ではジャイアンツの江川卓投手が引退した年。ノスタルジーといえる時代から、第一線で活躍し続けるレジェンドは「早くしないと、またその話になるから」とサラリ。それよりも「去年はこの馬で勝てなかったですからね。3、4角はいい感じで外めを行けた。もっと直線ははじけるかと思ったけど、ラストで意外とモタついた。ヒヤヒヤしたけど、勝てたことが大きい」と、このコンビで久々に勝ったことを心底喜んだ。

 3000メートルからマイルへ。一気の距離短縮でも問題なかった。道中は好位のやや後ろ。少し引っかかるシーンはあったものの、勝負どころでは外めをスッと上がっていく。直線で促され、満を持して先頭へ。ブラックスピネルが鼻差まで迫ったが何とかしのぎ切り、デイリー杯2歳S以来、約1年2カ月ぶりの勝利。

 「道中は行きたがっていたし、距離適性はつかみづらい。でも、マイルの方がレースはしやすいですね。もっと走れるなという感じもあります」。昨年の“3冠ロード”は皆勤賞で4、4、3着。強い世代で地力を見せた。菊花賞はいささか距離も長かった。管理する笹田師もきっちり結果を出せたことに笑顔。「何とかここをクリアしてくれました。馬もちゃんと応えてくれたし、マイル前後の方が力を発揮しやすい。今後はオーナーとも相談して、方向性を決めたい。賞金加算?賞金もある方がG1も出やすいですからね」と未来を描いた。

 モーリスが昨年ターフを去ったこともあり、マイル路線は混戦模様。G1獲りへ向け、確かな一歩を刻んだ。武豊は「今年、この馬に懸けているものは大きい」と意気込んだ。京都金杯のVは05年ハットトリック以来。年男が12年越しでまた勝った。そして、その年はディープインパクトで3冠&自己最多の重賞23勝をマーク。酉(とり)年の武豊から目が離せない。

 ◆エアスピネル 父キングカメハメハ 母エアメサイア(母の父サンデーサイレンス)牡4歳 栗東・笹田厩舎所属 馬主・ラッキーフィールド 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績9戦3勝 総獲得賞金2億1141万8000円。

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