【有馬記念】ダイヤV!来秋「凱旋門」挑戦を里見オーナー明言

[ 2016年12月26日 05:30 ]

<有馬記念>キタサンブラック(後方)を差し切り、1着でゴールするサトノダイヤモンド
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 里見オーナー“確変モード”突入!来秋には凱旋門獲りだ!!暮れの風物詩「第61回有馬記念」は25日に中山競馬場で行われ、3歳馬サトノダイヤモンド(牡3=池江)が優勝。遊技具メーカーなどで知られるセガサミーホールディングス会長兼社長の里見治オーナー(74)は、自身初のG1制覇となった菊花賞(10月23日)からわずか2カ月間でG1・4勝の“大フィーバー”。来秋の凱旋門賞挑戦も明言した。

 “G1出玉”が止まらない。待望のG1初制覇となった10月23日の菊花賞からわずか2カ月。怒濤(どとう)のG1・4勝目(海外含む)。“確変モード”に突入した里見治オーナーは「こんなこともあるのかと。夢にも思っていなかったことが起こっている。春は未定だけど、来年はダイヤモンドで凱旋門賞に行きたい」と暮れなずむ中山で、夢見心地につぶやいた。

 最終的にダイヤモンドが1番人気に推され、北島三郎が所有する2番人気キタサンブラックとの一騎打ちムード。下馬評通り、ラストは粘るブラックと迫るダイヤモンドの激しいせめぎ合いになった。「ゴール前は届かないかも…と思った。こんなにドキドキしたのは初めて」。外から首差かわしたところが歓喜のゴールだった。「はっきり言ってもう少し楽に勝てるかもと思っていた。やっぱり4歳馬は強い。楽はさせてくれない」とライバル馬を称えるのも忘れなかった。

 里見オーナーにとってG1制覇は悲願だった。延べ35回はね返された厚い壁。13年セレクトセール(当歳)で税込み2億4150万円の高値で落札された同馬に懸かる期待は大きかった。春クラシックは皐月賞で3着、ダービーはハナ差の2着に惜敗。「ダービーで負けた時は、後から落鉄があったと聞いて血が上った。自分には“馬運”がないのかと…」。昨年も皐月賞でサトノクラウンが1番人気に支持されながら6着。ダービーはクラウン3着、サトノラーゼンが2着と頂点まであと一歩届かなかった。

 苦汁をなめ続けて迎えた菊花賞でダイヤモンドが期待に応え、圧倒的な力差を見せつけ快勝。ついに高いG1の壁を乗り越えると、そこからは厄が明けたかのような快進撃。香港ヴァーズ(サトノクラウン)、朝日杯FS(サトノアレス)と立て続けにG1を優勝。そして日本中が注目する暮れのグランプリまで手中にした。

 流れのままに狙うのは日本競馬界の悲願、欧州G1最高峰「凱旋門賞」獲りだ。「当初から期待していた馬で勝てて本当にうれしかった。まだ3歳。馬は4歳秋くらいで完成されると聞いているので、この先も楽しみ」と同オーナー。“里見フィーバー”の勢いは、まだまだ止まりそうにない。

 ◆里見 治(さとみ・はじめ)1942年(昭17)1月16日生まれの74歳。セガサミーホールディングス会長兼社長。90年に馬主資格取得後、92年に最初の所有馬ミラクルサミーが出走。07年朝日杯FS(フォーチュンワード=6着)でG1初挑戦。延べ36頭目の挑戦となったサトノダイヤモンドの菊花賞で、悲願のG1初勝利を達成した。

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