【有馬記念】ブラック 配合イメージ通りバランスのとれた体に成長

[ 2016年12月20日 05:30 ]

ヤナガワ牧場で繁殖牝馬たちと一緒に放牧されるキタサンブラックの母シュガーハート(左)。お腹にはブラックの全きょうだいとなるブラックタイドの子を受胎している
Photo By スポニチ

 キタサンブラックを生産した北海道日高町ヤナガワ牧場の3代目・梁川正普さん(46)に、ブラックの生誕時の話などを聞いた。

 −−ヤナガワ牧場と北島オーナーとのつながりは、2代目の正克さんが北西牧場(※1)の場長を務めていたころからの縁。

 梁川氏 50年以上の付き合いになります。北島さんは年に1、2回ほど牧場に馬を見に来られますが、本当に馬が好きな方という印象です。

 −−ブラックとオーナーの出合いは。

 当歳時から“いい馬がいます”と声を掛けさせてもらっていましたが、1歳時に実際に牧場に見に来られて“いい顔をしている。俺に似て脚も長い”と気に入ってくださりました。

 −−ブラックタイドを種付けした理由は。

 母シュガーハート(※2)の父サクラバクシンオーのスピードを生かしながら、細身なブラックタイドを掛け合わせることで、中〜長距離向きの子が出るかなとイメージしていました。現に成長しても、横幅がグッと出過ぎず筋肉のバランスがとれた体にとどまっています。

 −−12年3月10日、キタサンブラックは誕生。幼少期の印象は。

 形がいい子が出たという程度の印象で、ごくごく普通の当歳でした。病気もケガもなく、手がかからない子でした。

 −−いよいよグランプリ。これだけの票数を集めたのは実績もさることながら、オーナーの知名度も大きい。

 競馬ファン以外の方にも知っていただけているのは、凄いことです。生産界は馬の生死と常に隣り合わせですし、手間も時間もお金もかかる。大変なことの方が多いのですが、こうやって結果を出してくれると、“やめられない”という気持ちになります。

 (※1)芸能の新栄プロダクションの創設者で北島オーナーを育てた故西川幸男氏と同オーナーが共同で設立した牧場。現ウエスタンファーム。

 (※2)05年ヤナガワ牧場生産。デビュー直前に屈腱炎を発症して引退。

続きを表示

この記事のフォト

2016年12月20日のニュース