【ステイヤーズS】アルバート連覇!“必殺仕事人”ムーアの妙技さく裂

[ 2016年12月4日 05:30 ]

ステイヤーズSで2連覇を達成したアルバート(右)。左は2着のファタモルガーナ
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 師走の名物マラソンレース「第50回スポニチ賞ステイヤーズS」はムーア騎乗のアルバートが優勝。断然1番人気(単勝1・3倍)の重圧をはね返し、史上5頭目の連覇を決めた。

 やっぱりムーアだ。今日の中京を最後に日本を後にする“必殺仕事人”が、冷静に任務を遂行。「状態は昨年とあまり変わらなかった。強い馬」。単勝130円の払戻額は、歴代の同レースで最低。そんなプレッシャーもどこ吹く風で、相棒のアルバートに手柄を譲った。

 舞台はJRA平地レース最長の3600メートル。体力の消耗を抑えるため、昨年同様に道中は内ラチ沿いの後方を追走。名手の妙技が光ったのは最後の4コーナー。曲がるときの遠心力を利用するように外へ出すと、一瞬で追いだし可能な位置へ。5馬身ちぎった昨年の派手さはないが、前にいたファタモルガーナをきっちり首差捉えた。「4角の手応えならもう少し余裕かなと思ったが、重量(57キロ)もあったし2着は強かった」とムーア。短期免許での来日ゆえに次のコンビ結成は未定だが「アルゼンチン共和国杯(2着)と今日の内容なら、これからも重賞を勝てる。頑張ってほしい」とエールを送った。

 林正道オーナーは札幌スポニチ賞(9月3日)のイッテツに続く“スポニチ賞獲り”。「いつもお世話になっております」と冗談めかしつつ、アルバートの次走について「有馬記念(25日、中山)という気持ちはあるが、あとは堀先生に一任する」と説明。アルバートの強さは、もはや師走の風物詩になりつつある。

 ◆アルバート 父アドマイヤドン 母フォルクローレ(母の父ダンスインザダーク)牡5歳 馬主・林正道氏 美浦・堀厩舎所属 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績21戦7勝 総獲得賞金2億2117万5000円。

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2016年12月4日のニュース