【小倉競輪祭】平原 盟友ワンツーでV3!武田とGP切符獲得

[ 2016年11月28日 05:30 ]

優勝し、賞金ボードを掲げる平原康多。後方は3着の稲垣裕之
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 平原と武田がグランプリ切符を手にした。平成28年熊本地震被災地支援競輪G1「第58回競輪祭」の決勝戦が27日、北九州市の小倉競輪場で行われ、平原康多(34=埼玉・87期)が優勝。賞金2890万円とグランプリ切符を獲得した。平原のG1優勝は14年11月の競輪祭以来6回目、競輪祭優勝は3回目。2着は武田豊樹で関東黄金コンビのワンツー決着。武田も最後にGP切符を手にした。なお、決勝戦終了後に「グランプリ2016」(12月30日、立川)の出場選手が発表された。

 まさに横綱相撲だった。「優勝だけを目指していた」。平原が今年最後のG1を制した。

 快速深谷と新鋭新山が当面の敵になった決勝戦。しかし実績、レース運びのうまさ、今回の動き、そして大舞台の経験値。全てにおいて平原が上回っていた。

 深谷の逃げを新山が巻き返して踏み合う流れに。前の稲垣がまくる。「(GP出場のために)武田さんとワンツーを決めないと…。(武田を)引き込めるように早めに踏み込んだ」。平原は大一番の勝負どころでも冷静に対応した。結果は盟友・武田と上位独占。最高の結果を出した。

 2年ぶり6回目のG1優勝で4年連続7回目のグランプリ出場。関東の牙城を守り抜いた。85年のグランプリ開始以来、関東がゼロだったことは一度もない。しかも今年は創設地・立川開催。決勝戦の結果次第では関東全滅の可能性もあった。壮絶なプレッシャーを自らの力ではねのけた。

 「諦めず頑張っていれば、いいことがあるなと思った」。その言葉が今の平原を象徴していた。「今年は(状態が)良くなると、また落車して…」。悪い流れが続いた。8月・松戸オールスターから決勝進出を続けているが、9月・富山共同杯決勝の落車の影響はまだ残っている状態。その中で力を示した。「後半戦は競輪祭を目標に練習してきた。成果が出た」。緊張から解き放たれ、ようやくホッとした表情を見せた。

 「(グランプリは)武田さんとラインを組んで走ります」。大舞台で何度となく連係を重ね、名勝負を演じてきた平原と武田。年末の一番が似合う関東の両雄。今年最後のG1でようやく笑顔が並んだ。

 ◆平原 康多(ひらはら・こうた)1982年(昭57)6月11日生まれの34歳。埼玉県狭山市出身。県立川越工卒。02年8月プロデビュー。通算成績は998戦287勝。通算取得賞金は8億9718万円。主な優勝は第60、61回高松宮記念杯(09、10年)、第51、56、58回小倉競輪祭(09、14、16年)、第28回全日本選抜(13年)。1メートル85、97キロ。血液型A。

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