【小倉競輪祭】黄金世代の大器・新山が準決勝進出「出し切るだけ」

[ 2016年11月26日 05:30 ]

師匠の坂本氏(左)と話をする新山
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 みちのくの超新星・新山響平が寛仁親王牌に続き、G1の準決勝に駒を進めた。二予7Rは松岡篤が打鐘から全開で抵抗。新山はその上をすかさず巻き返し、先頭で風を切る“自分の形”に持ち込んだ。

 「低速だったので(前へ)出やすかった。けん制されて脚を緩めてしまったが(バンクの)下りを使って出切れた。流せる感じではなく自分のペースでひたすら踏んだ感じですね」

 淡々と振り返る姿に大物の風格が漂う。ゴール寸前で園田の大外強襲を許したが、最後のひと踏ん張りで3着に粘った。「もっと踏み直せれば良かった。それでも長い距離を踏めているので(状態は)いいと思う」と胸を張った。

 競輪祭の直前は師匠の坂本勉氏(57期=引退)とマンツーマンで心技体を鍛え上げた。愛弟子の走りを見届けた師匠は「今やらなければいけない走りをしっかりやっている」と目を細める。まだデビューして1年4カ月。7月函館記念でデビュー最速記念Vを成し遂げたが、おごることはない。トップレーサー相手に先行で挑み続けるチャレンジャー精神を胸に刻んでいる。

 G1初出場だった寛仁親王牌の準決勝は単騎で持ち味が半減した。前橋の短走路で残り2周から単騎逃げを打ち5着。だが今回は違う。準決勝10Rは初日特選も連係した山崎芳仁と二人三脚で挑む。「二予のように自分のレースをして、あとはどこまで力勝負ができるか。力を出し切るだけです」。黄金世代107期の大器。G1ファイナルの壁は先行で乗り越える。

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2016年11月26日のニュース