【エ女王杯】クイーン 良化途上も“及第点”迫力ある最終追い披露

[ 2016年11月10日 05:30 ]

浜中騎手が跨り、坂路でセータコローナ(右)をあっさり突き放したミッキークイーン

 たとえ良化途上でも、底力でねじ伏せる!!日曜の京都メインは秋の牝馬チャンピオンを決める「第41回エリザベス女王杯」。昨年の最優秀3歳牝馬に輝いた西の筆頭格ミッキークイーンは坂路併走で最終追い。陣営から完調宣言こそ出なかったが、ラスト1Fはシャープに伸びて“及第点の仕上がり”をアピール。これなら地力でG1・3勝目を挙げるシーンがありそうだ。一方、今年の“3歳代表”秋華賞2着から挑むパールコードは芝コースで併せ馬、川田を背にダイナミックな動きを披露した。

 決して万全ではない。球節の捻挫で前哨戦に予定していた京都大賞典を使えず、ぶっつけでの参戦となったからだ。誤算は間違いなくある。それでもミッキークイーンなら、まして牝馬同士なら何とかしてくれるに違いない。最終追いを終えた浜中の口からは、そんな期待感がひしひしと伝わってきた。

 「先週乗った時はまだ休み明けって感じでしたが、今日は良かったですね。気持ちの面でも、走りに集中していました。牝馬同士といえども強い馬がいるし、マリアライトとは一緒に走ったことがありません。それでも、上回ってくれるだろうという期待は大きいですね」

 先月9日に帰厩後は、大事を取って坂路での調整が続いている。それでも乗り込み量に不足はない。最終追いは僚馬セータコローナ(3歳500万下)を2馬身ほど先に行かせてスタート。200メートルほど行ってからジワリジワリと差を詰め始めると、残り1Fで馬体が並ぶ。そう思ったのもつかの間、エンジンの違いで一気に突き放すと、最後は3馬身先着。4F52秒0~1F12秒0の先週に対して、今週は52秒0~11秒9。時計的には五分だが、ラストの迫力は間違いなく今週の方が上だった。あとはレース勘の問題。浜中は冷静な口ぶりで続けた。

 「元々ゲートは上手じゃないし、何とか他馬と一緒ぐらいに出られればいいんですが。それと休み明けは勝負どころでの反応が良くない。そのあたりがポイントになるでしょうね」

 池江師も浜中と同じくゲートと勝負どころの反応を課題に挙げながら「(休み明けだった)ローズSと阪神牝馬Sと同じぐらいの出来にはある」と明言。G1・2勝を挙げる愛馬の底力、そして舞台適性の高さに懸けた。

 「適性としては中距離向き。京都芝2200メートルの方が合うからね」

 仮に出遅れて、勝負どころで置かれたとしても、直線はたっぷりと398・7メートルもある。ミッキークイーンの末脚をもってすれば、きっちり差し届くはずだ。

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2016年11月10日のニュース