【AR共和国杯】府中が“大魔神劇場”に!シュヴァルグランがV

[ 2016年11月7日 05:30 ]

<東京11R・AR共和国杯>シュヴァルグランの佐々木オーナー(右)は殊勲の福永騎手と笑顔で握手

 東京メインの「アルゼンチン共和国杯」は佐々木主浩オーナー(48)のシュヴァルグランが優勝、3着にも同オーナー所有のヴォルシェーブが入る“大魔神デー”でもあった。

 秋の東京が“大魔神劇場”と化した。中団を悠然と追走した福永シュヴァルグランが馬場の真ん中を豪快に伸びる。連れて同じ勝負服のヴォルシェーブも外から猛追した。もしかして佐々木主浩オーナーのワンツー!?無念にもアルバートが間を割り“快挙”は逃したが、堂々の1、3着。トップハンデ58キロを背負ったシュヴァルが3月阪神大賞典に続く貫禄の重賞2勝目だ。

 佐々木オーナーは「2頭とも頑張った。(シュヴァルは)初めての左回りがどうかと思ったが、ジャパンCに向けて、いい結果を出してくれた。野球のコメントより、スラスラ言えますね」と大魔神スマイルがはじけた。きょうだいには同じ佐々木氏が所有した姉ヴィルシーナ、妹ヴィブロスとG1馬2頭。そのヴィブロスで先月の秋華賞を制したばかりの福永は「ペースは速くならないと思ったのである程度いい位置を…と。休み明けと58キロで直線の反応は良くなかったが、加速がついてからはいい伸び」と称えた。

 姉妹2頭も知る友道師は「このきょうだいには頭が下がります」と自らのJRA通算400勝にも花を添えて感無量。6月宝塚記念(9着)以来となる休み明けも克服。「祐一くんとも、この後はジャパンC→有馬記念と話していた。今までの休み明けでも一番の出来だった」と自信の出陣だった。

 来年まで充電の後輩マカヒキ、ヴィブロスに代わって、友道厩舎の秋のG1戦線はシュヴァルが突っ走る。今春の天皇賞(3着)を上回る期待は高まるばかり。同師は「たまたま東京は初めてだったが輸送もこなしたし、手前もちゃんと替えていた」と完璧な“予行演習”に納得顔。福永も「G1勝ちは妹が先を越したが、この馬も次からG1。もっと強くなる」と目を輝かせた。ジャパンCは3週後の同じ東京。大魔神旋風に乗り、良血シュヴァルが国内を制圧しようとしている。

 ◆シュヴァルグラン 父ハーツクライ 母ハルーワスウィート(母の父マキアヴェリアン) 牡4歳 栗東・友道厩舎所属 馬主・佐々木主浩氏 生産者・北海道勇払郡安平町ノーザンファーム 戦績15戦6勝 総獲得賞金2億4913万5000円。

続きを表示

この記事のフォト

2016年11月7日のニュース