【毎日王冠】ルージュバック、爆発へ肩慣らし 大竹師「及第点」

[ 2016年10月7日 05:30 ]

<毎日王冠>先行させた併せ馬を抜き去るルージュバック(手前)
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 日曜重賞「第67回毎日王冠」で牡馬相手に3度目の重賞制覇を狙うルージュバックが6日、美浦Wコースで前走・エプソムC(1着)に続く“2段階追い”を敢行。前走時のような追い切りにはならなかったが、大竹師はその動きに納得の表情を浮かべた。

 20馬身を一瞬で追い上げた前回の派手さはない。だが、ルージュバックを見つめる大竹師の目には、そのフォームしか映っていなかった。「あえて動かさないようにした。今日は動きの大きさだけを見ていた」

 まともに併せられる相手がいない“天才娘”。この日も復活Vを飾った前走・エプソムC時と同様、2馬身前にプエルト(4歳500万)、15馬身先にショウナンワダチ(5歳1000万)の目標2頭を置いた。全身を使った走りで加速すると、先を行く僚馬との差を詰めていく。内に入った直線で抜き去る時にモタついたせいで、前走時は捉えた“もう一つ先の標的”には届かず、プエルトに1馬身先着するにとどまった。

 良馬場で記録したラスト1F12秒4(4F51秒7)は、重馬場だった前回と同タイム。それでも師は「(ショウナンワダチを)馬なりで捉えられればと思ったが、休み明けの反応が鈍いのはいつものこと。肩を高く上げて良い時の可動域を見せてくれた。いい動きだったし、及第点でしょう」と冷静に分析した。

 放牧から帰ってきた久々の美浦は、いつもより慣れるのに時間を要した。27日には、じんましんを発症するアクシデントもあったが「先週初めはカイバ食いもいまイチなところがあったけど、週末にかけて良くなってきた。体重も前走と同じくらいで出せる」と涼しい顔。戸崎も「跳びが軽い馬なので、休み明けでも悲観することはない」とのジャッジだ。

 他馬との違いを問われ「末脚の爆発力」と即答した戸崎。大外を駆け上がった前走の上がり3F32秒8は鮮烈だった。その武器を生かせる東京の芝1800メートルは2戦2勝。「賢い馬でどのコースも問題ないけど、東京は特にいい印象がある。少し馬場が渋っても問題ない」。この次は天皇賞・秋(30日、東京)か、エリザベス女王杯(11月13日、京都)を視野。悲願のG1獲りへ、ここでぶざまな走りはできない。

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