【スプリンターズS】“超速皇帝”ネロ 坂路の今週1番時計49秒1

[ 2016年9月30日 05:30 ]

坂路を単走で追い切られたネロ

 前日から降り続いた雨の影響など全く感じさせない動きだった。“坂路番長”ネロは、今週の坂路で1番時計の49秒1をマーク。スタート後から1F12秒台の高速ラップで飛ばすと、残り1Fも流す余裕を見せ12秒8で締めくくった。

 日高助手が「相当馬場は重かったけど変わらず動いていた。最後も余力のある追い切りだったし、全速力なら48秒台が出てたんじゃないですか」と順調ぶりを伝える。最終追いは前日の坂路1番時計だったミッキーアイル(50秒0)よりも1秒近く速い、驚がくタイム。「坂路だけなら一番速い」(同助手)というように、急坂を力強く駆け上がる脚力は栗東トレセンの中でもトップクラス。25日にも49秒6の好時計を叩き出しており、好調を維持している。

 前走のセントウルS(2着)は逃げたビッグアーサーのハイペースに付いていけず5番手を追走したが、直線はしぶとく伸びて1馬身差まで迫った。「思わぬ展開だったけど、結果的に収穫のある内容だった。以前はスピードの違いで勝手にハナに行っていたが、こだわらなくても大丈夫」と評価。今までの先行押し切りとは違うスタイルで自在性をアピールした。

 重賞未勝利ながら、強敵相手に差のない競馬を演じてきた堅実派。オープンに挑戦した昨秋以降は【2303】の成績で、掲示板を外したのはシルクロードS(9着)だけ。「コンスタントに使っているが調子の波がないタイプだから」と堅実ぶりに目を細める。

 中山芝千二は【2202】で全て掲示板を確保。同助手も「相性のいい中山になるのは強調材料」と歓迎。決戦舞台の持ち時計1分7秒4はメンバー中No・1。坂路で鍛え上げた非凡な脚力があれば、中山の急坂も軽々と駆け上がれるのだ。栗東の坂路番長は、堂々と東のG1舞台へ乗り込む。

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2016年9月30日のニュース