【凱旋門賞】マカヒキ 悲願Vへ!父ディープの無念を晴らす

[ 2016年9月26日 05:30 ]

現地で調整中のマカヒキ

 世界最高峰のフランスG1「第95回凱旋門賞」(10月2日、シャンティイ)に、今年のダービー馬マカヒキ(牡3=友道)が参戦する。現地初戦となった前哨戦のニエル賞を“七分の出来”で完勝。そこから中3週となる大一番に向けて、状態はグングンと上昇カーブを描いている。父ディープインパクトが3位入線(後に失格)と涙をのんでから10年、日本競馬の悲願達成を目指す。海外競馬の馬券発売最初のレースは10月2日の午前10時から、インターネット限定で発売される。

 決戦の日まで1週間を切ったが、マカヒキは泰然自若としている。友道師は「精神力が凄い馬。馬房でよく寝ている。競馬場に着くとガラッと雰囲気が変わるけどね」とハートの強さとオンオフの切り替えの早さに舌を巻く。

 悲願達成に最も近いと言われた父ディープインパクトが3位入線、後に失格となってから10年。マカヒキは父と同じ道を歩んできた。デビューの地こそ違えど新馬、若駒S、弥生賞と無傷の3連勝。父が圧勝した皐月賞こそ2着だったが、ダービーを制して父子2代のダービー馬に輝いた。ルメールは「ディープは一番強い馬だったけど、凱旋門賞では100%のコンディションじゃなかった。彼の子供は近い将来、絶対に凱旋門賞を勝てる。できることなら今年、マカヒキでリベンジをしたいね」と自信の弁。

 ニエル賞のレースぶりも、本番への期待を膨らませるものだった。休み明けに加え、道中で落鉄するアクシデントもあったが、先行2頭を捉えた。着差は首でも、ルメールからは笑みが絶えない。「70~80%の状態だったけど、直線は反応が良かった。ラスト300メートルだけ頑張る追い切りみたいな感じ。思い通りのレースができた」。さらに母国での大一番に胸は高鳴る。「フランス人だから凄く勝ちたいレース。マカヒキとなら自信はあるよ」と言い切る。海外競馬の馬券発売初年度、そして最初のレースとなる今回、同時に日本競馬の悲願成就となるシーンを期待しよう。

 ▽凱旋門賞 1920年に創設され、今年で95回目を迎えるフランスの国際G1競走。50年代以降に欧州競馬の最高峰レースとして定着。日本からは過去に延べ19頭が遠征しているが、99年エルコンドルパサーなど4度の2着が最高。毎年ロンシャン競馬場の芝2400メートルが舞台となるが、今年は同競馬場が改修工事中のため、シャンティイ競馬場で代替される。

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2016年9月26日のニュース