【オールカマー】アクター 迫力満点の最終追い!中山で復活期す

[ 2016年9月22日 05:30 ]

吉田隼を背に併せで追い切るゴールドアクター(右)

 秋の大舞台を見据える古馬G2「第62回オールカマー」の最終追いが21日、美浦、栗東トレセンで行われた。昨年の有馬記念優勝馬ゴールドアクターは余力十分で貫禄の1馬身先着。1番人気に推された前走の天皇賞・春はイレ込んで12着大敗したが、リフレッシュ効果で完全に立ち直った。今後のジャパンC→有馬記念に向け、頂点を極めたベストの中山なら負けられない。

【オールカマー】

 さすがはG1馬だ。午前6時の開門直後にWコースに入ったゴールドアクターが圧巻の走りを見せた。トーセンアーネスト(4歳500万)を3馬身追走し、直線は外へ。6F83秒5~1F13秒1(馬なり)。鞍上・吉田隼の手綱が動くことなく、残り1Fで自然と加速し、貫禄の1馬身先着。迫力満点の動きだった。

 吉田隼も「(前日の雨で)馬場は水分を含んでグチャグチャだったが、一番に入ったのでいい部分を走れた。動きはいつも通り。最後の反応も良かった。1週前が少し軽かったが、その分週末にもやってもらったので、仕上がりに関しては問題ない」と満足そうだ。

 今年初戦の日経賞を完勝し、勇躍挑んだ前走の天皇賞・春はまさかの12着。当日に急にイレ込み、消耗した。中川師は「ゴールデンウイーク中の変則輸送(木曜の深夜輸送)で早めに現地入り。馬もレースを待ち切れず、イレ込みにつながったかもしれない」と回顧した上で「天皇賞後に針をしたが、結構悪いところがあった。天皇賞は少しピークを過ぎていたかも」と分析した。その後は宝塚記念を潔く見送り、立て直した。函館競馬場を経由し、8月26日に美浦帰厩。10本近くの追い切りもこなした。盤石の臨戦態勢だ。

 あとは自分自身との闘い。吉田隼は「競馬場に着いてから、イレ込まずにいられるかがポイント。今日はまたがる前から結構イライラしていた。だんだん、うるさくなっているのは気掛かり」と渋い表情も見せた。実はこの日、追い切り前までパシュファイヤー(網目状の矯正用馬具)を着用したが「効果はあまりなかった」(吉田隼)と試行錯誤している。ホームの中山は有馬記念優勝を含めて【3・1・0・1】と好実績。鞍上は「中山はベスト。馬体もパワーアップしている。秋のG1に向けて大事な一戦」と力を込めた。。グランプリホースの名にかけても譲れない秋初戦だ。

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