【中山新馬戦】“小桧山血統”コンプレアンノ　願い込めて戸崎起用

小桧山悟調教師

　【東西ドキュメント・美浦＝１５日】調教スタンドで小桧山師が長老記者の梅崎に紙袋を手渡した。「読者にプレゼントしてくれ」。紙袋の中には同師の著作「馬を巡る旅」が５冊入っていた。馬文化をテーマにした話題の労作。各地で連綿と続く伝統の馬行事に足を運んで書き上げた。

　「今後は消滅した南部馬や三春駒の文化も発掘したい」。厩舎の自室も自宅も馬事資料の山。「大学の研究室みたいだと仲間に言われた」と苦笑いする。本業の合間を縫って馬文化に取り組むのはお世話になった馬への恩返しだという。

　「本業の話も？新馬のコンプレアンノ（日曜中山５Ｒ）それなりに動いているから少し期待して」。母・プリンセスパトラに続く初陣Ｖの願いを込めての戸崎起用。祖母リスペクトコール、曽祖母プリンセストウジンと４代にわたって小桧山厩舎に所属した。母馬の引退後には繁殖先探しに奔走した同師。「馬の恩返しもあるかな」。本と一緒に長老記者へ届けられた新馬情報。こちらも見逃せない。