【新潟2歳S】ヴゼットジョリー快勝!ハープ超え1分34秒3

[ 2016年8月29日 05:30 ]

新潟2歳Sを制したヴゼットジョリー(右から2頭目)

 新潟メインの「新潟2歳S」は福永騎乗の3番人気ヴゼットジョリーが制した。

 日差しは強烈ながら、秋を感じさせる爽やかな風が吹き抜ける新潟の直線。ヴゼットジョリーが気持ち良さそうに駆け抜けた。序盤はグッとハミをかんで前に行きたがったが、そこは百戦錬磨の福永。内外から主張してきた馬を巧みに前に行かせ、密集した馬群の中で折り合わせた。コーナーを難なくクリアし、外回り658・7メートルの直線へ。冷静に進路を探しつつ、徐々に手綱を促して加速。残り200メートルで先頭に立つと、後続馬群を突き放してゴールに飛び込んだ。

 初コンビとは思えない、完璧なエスコート。福永は「きょう初めて乗ったが、しつけがとても行き届いている馬。返し馬の段階で心配は何もなかった。自信を持って、思い描いていた通りのレースができた」と満足顔。「スタート直後に馬が力み始めたので、馬の後ろに入れて力みを取りながら走った。返し馬で瞬時に反応するタイプじゃないと感じたので、途中からある程度、惰性をつけていくように乗った。持ち味は出せたと思う」とわずかな時間で、パートナーとの意思疎通も完璧だった。

 37歳の中内田師は開業3年目で重賞初勝利。「初重賞というより、ヴゼットジョリーがいい走りをしてくれたことがうれしい」と控えめに喜びを表現。「スパッと切れるというより、長くいい脚を使うタイプ。入厩前から期待していた馬なので、このまま順調に成長してほしい」と願う。

 今後については「馬の様子もあるし、オーナーサイドと相談」と明言を避けたが「阪神JF(12月11日)は視野に入れたい」とG1舞台を見据える。上がり3F33秒2は3年前の優勝馬ハープスター(32秒5)には及ばなかったが、1分34秒3の走破時計はハープを0秒2上回った。晩夏の越後路に再び現れたニューヒロイン。そのポテンシャルは早くも桜舞う来春を意識させる。

 ◆ヴゼットジョリー 父ローエングリン 母フレンチビキニ(母の父サンデーサイレンス)牝2歳 栗東・中内田厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金3858万1000円。

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