【小倉記念】11番人気クランモンタナ 7歳40戦目で悲願重賞初V

[ 2016年8月8日 05:30 ]

1着でゴールするクランモンタナ(左)。7歳夏に待望の初タイトルだ

 小倉で行われたサマー2000シリーズ第3戦「第52回小倉記念」は11番人気の7歳馬クランモンタナが通算40戦目で悲願の重賞初制覇を飾った。

 初コンビを組んだ鞍上が追って追って追いまくってパートナーを鼓舞し続けた。3枠3番からポンとゲートを飛び出したクランモンタナは和田が気合をつけて2番手を確保。絶好のポジションかと思いきや向正面でズブさをのぞかせる。ペースが上がって置かれそうになり、3コーナー手前で早くも右ステッキを連打。見た目に手応えは怪しい。それでも余力は残っていた。直線もしぶとく脚を使い、ベルーフの猛追を首差しのいでゴールへ。約1000メートル追いっ放しで体力を使い果たした鞍上は「もう無理!」とうれしい悲鳴を上げ、満面の笑みで音無師とガッチリ握手。気持ち良さそうに汗を拭い、報道陣に囲まれた。

 「先生には行けるところで競馬をしてくれと言われていました。理想的な競馬はできたけど予想以上にズブくて…。でも稽古に乗せてもらってエンジンがかかれば、しぶとく伸びるのは分かっていたし、馬に負けないよう頑張りました」

 祖母スキーパラダイス(京王杯SC、ムーランドロンシャン賞勝ち)、母エアトゥーレ(阪神牝馬S勝ち)に父がディープインパクト。期待されながらも、くすぶり続けた良血が7歳夏に待望の初タイトルをモノにした。音無師は「ズブいのひと言。和田君が合うとしか言いようがない。しっかり追ってくれるし、追い切りを見て、そう思った。もっと早く乗ってもらえば良かったよ」と能力をフルに引き出した鞍上を称える。次走は新潟記念(9月4日)へ。勢いに乗ってサマー2000シリーズ優勝を狙っていく。

 ◆クランモンタナ 父ディープインパクト 母エアトゥーレ(母の父トニービン)牡7歳 栗東・音無厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績40戦6勝 総獲得賞金1億7885万8000円。

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2016年8月8日のニュース