【大井・JDD】キョウエイギアG1初V!2強ねじ伏せ4馬身差

[ 2016年7月14日 05:30 ]

Vサインのキョウエイギア騎乗の戸崎

 3歳の砂の頂点を決する交流G1「第18回ジャパンダートダービー」が13日、大井競馬場で行われた。4番人気の中央馬キョウエイギアが好位から力強く抜け出して4馬身差の完勝劇。管理する矢作芳人師(55)は、生まれ育った大井でのG1初勝利に感慨ひとしお。1~3着までを中央馬が独占し、地方馬はバルダッサーレの4着が最高だった。

 人気馬をねじ伏せ、キョウエイギアが見事な完勝劇を見せた。上位3頭から離れた4番人気。2週連続で重賞制覇中(ラジオNIKKEI賞→七夕賞)の戸崎は初コンビだったが、「返し馬から馬力の違いを感じていた」と手応えを感じていた。好位追走から4角手前で仕掛けると、残り200メートルで逃げるケイティブレイブを捉え、あとは引き離すだけ。4馬身差をつけてゴールに飛び込んだ。

 検量室前で愛馬を出迎えた矢作師は「大井は自分のふるさと。ここでG1を勝てるなんて、本当にうれしい」と喜びをかみしめた。それもそのはず、父・和人氏(83)は、かつて大井で開業し751勝を挙げた名伯楽。生まれ育った地で初のG1タイトル。「ひと味違うね」と感慨に浸った。

 続けて、師から驚きの発表が。「がんを患っていて来週21日に手術します。前立腺がんです」。驚きに包まれる報道陣をよそに、「命に別条はありません。スタッフが“リーディング(32勝)は、広げておきます”と話してくれているので。8月いっぱいは休もうかな」と話した。

 秋は2つ目のG1タイトル獲りを目指す。「これでJBCクラシック(11月3日、川崎)が視野に入ってきたね」とトレーナー。戸崎も「古馬相手でもしっかり戦ってくれるでしょう」と太鼓判。突如現れた砂の新星から今後も目が離せない。

 ◆キョウエイギア 父ディープスカイ 母ローレルアンジュ(母の父パラダイスクリーク) 牡3歳 栗東・矢作芳人厩舎 馬主・田中晴夫氏 生産者・青森県階上町の村上幹夫氏 戦績11戦4勝(南関東1戦1勝) 総獲得賞金9407万円。

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2016年7月14日のニュース