【鳴門・オーシャンC】山崎&中道氏 新旧レジェンドがガチトーク

[ 2016年7月13日 05:30 ]

リニューアルした鳴門ボートレース場で気合を入れ合う山崎智也(左)とスポニチ本紙評論家の中道善博氏

 SG「第21回オーシャンカップ」(優勝賞金2500万円)が13日、徳島のボートレース鳴門で開幕する。スポニチ本紙評論家の中道善博氏(67)は、四半世紀にわたり渦潮軍団を引っ張ってきた鳴門の第一人者。開設63年目で初めて行われる当地SGを前に、注目選手に直撃した。6月のSGグランドチャンピオンを制した山崎智也(42=群馬)。10年に徳島支部の横西奏恵さん(引退)と結婚。不在の地元勢に代わり、最後のトリデとなるよう託した。

 中道 忙しいところ、すまんな。

 山崎 とんでもない。ご無沙汰しています。

 中道 会うのは(11年の)尼崎のオールスター以来だったかな?智也が夫婦でドリーム戦に乗った時の。

 山崎 徳島のそば店でバッタリ会ったのは、それよりも前でしたか?

 中道 あれはもっと前だったはず。それより、智也はあの時おったかな?嫁さん(奏恵夫人)と子供だけだった気がするけどな。

 山崎 あれ?カミさんから聞いた話で、会ったと思い込んでいるのかも…。

 中道 嫁さんは智也が(12年の)グランプリを勝った時に住之江で会ったのが最後かな。まさか引退するとは思ってなかったわ。

 山崎 ですよね(笑い)。

 中道 それで今回のオーシャンだが、鳴門初めてのSGになるのに徳島勢がいないんだ。だったら、徳島支部の元選手と結婚した智也に名前を刻んでほしいと思ってな。

 山崎 ご指名いただき、ありがとうございます。

 中道 ワシが智也とのレースで一番印象に残っているのは、からつのG1。2コースからまくられた時はショックだったな。

 山崎 本当ですか?

 中道 96年の福岡ダービーで(浜野谷)憲吾が連続で転覆した時があっただろ。凄い子が出てきたなと思ってたら、次の年に智也がSGに出てきたからな。スピードが完全に違ってたし、A級は保てても、SGは良いエンジン引いても勝てんと思ってな。それで引退を考えるようになったんだ。

 山崎 いやいやいや、僕なんて全然です。むしろ、中道さんははるか上の存在のまま辞めてしまったイメージです。勝ち逃げされたと言うか…。

 中道 反対に、ワシのことで覚えていることあるか?

 山崎 僕がまだSGを走り始めたころ、鳴門一般戦で一緒だった時のことを覚えてます。1着を並べてたのに優勝戦の前に膝が痛いと言って帰っちゃって。それを見て「SGレーサーって凄い」と思いました。

 中道 ワシは25歳下の智也と憲吾を見て(登録番号)3000番台の時代になったと感じたけど、智也は4000番台とか若い世代からプレッシャーを感じたりはするのかな?

 山崎 あと5年、10年たったら感じると思いますが、今は感じていません。それに僕の25歳下は、まだ17歳ですから。

 中道 ワシが引退したのは50歳。智也にはそれ以上に頑張ってもらいたいな。

 山崎 あと8年ですか…。その年まで現役のSGレーサーでいられる人は本当に凄いと思います。

 中道 今の進入だったらワシも厳しかったと思う。ところで鳴門の水面のイメージは?

 山崎 若い時は成績が良かった気がします。最近はあまり走ってないけど、準地元のつもりで走ります。カミさんの親にも格好いいところ見せられればとも思っているので。

 中道 ありがとう。ではオーシャン頑張ってくれな。

 ◆山崎 智也(やまざき・ともや)1974年(昭49)3月11日、群馬県生まれの42歳。群馬支部所属の71期生で92年、桐生でデビュー。同期には海野ゆかり、深川真二らがいる。10年にボートレーサーの横西奏恵(引退)と結婚。通算成績は1着1610回、優勝81回。G1は105優出30V。SGは39優出11V。生涯獲得賞金23億5264万9072円。1メートル66、51キロ。血液型A。

 ◆中道 善博(なかみち・よしひろ)1949年(昭24)3月20日、徳島県生まれの67歳。鳴門工を中退して養成所へ。22期、徳島支部所属、登録番号は2096。SG8冠を達成し、95年賞金王決定戦(現グランプリ)での植木通彦(引退)とのデッドヒートはもはや伝説。地元・鳴門での実績は群を抜き、周年記念6V、四国地区選手権3V。00年12月引退。07年殿堂入り。現在はスポニチ評論家。

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