【プロキオンS】キングズガード 磨き掛かる末脚で4連勝へ

[ 2016年7月8日 05:30 ]

坂路で追い切るキングズガードは迫力満点の動きを披露

 3連勝の勢いそのままに迫力満点の動きで坂路を駆け上がった。日曜中京のメイン「第21回プロキオンS」で人気の一角を担うキングズガードが木曜追いを行った。しまい重点にラストは鋭い反応を見せ、目下の充実ぶりがうかがえる内容。夏の尾張決戦を自慢の瞬発力で制し、重賞初タイトルをつかみ秋へ弾みをつける。

【プロキオンS】

 手綱を緩めればすぐにでもハジけそうな雰囲気だった。3連勝中のキングズガードは、テンションの上がりやすい気性面を考慮して上がり重点の内容。坂路単走でゆっくりとキャンターに下ろし4F55秒1。全体時計こそセーブされたが、ラスト2Fからハミを掛けられると12秒8→12秒1と鋭い反応で駆け上がった。全身をバネのようにしならせ迫力満点のフットワーク。目下の好調ぶりを示すような動きに稽古役の塩村助手も納得の表情だ。

 「元々調教は動くタイプなので速い時計は必要ない。あまりやり過ぎるとカッとなるので、少し余裕を持たせるぐらいに。最後は肩ムチだけでしっかりと伸びていた」

 今年初戦から破竹の3連勝でオープンV。前走の栗東Sは後方から異次元の末脚を繰り出し、2着以下を2馬身半差突き放し余力十分の内容だった。昨年は蹄の弱さ(蟻洞・ぎどう=蹄壁内部に空洞が生じる蹄疾患)があり8カ月の休養を余儀なくされたが、その分馬体は成熟。「以前に比べてトモがしっかりしてきた」と同助手。休養前から馬体を16キロ(前走時)増やし、付くべきところに筋肉が付き走りに力強さが増した。それに比例するように瞬発力にも磨きが掛かった。3走前からの上がり3Fを比較すると36秒1→35秒5→35秒1と、一走ごとに時計を短縮している。

 「元々乗り味が良く能力は高い馬で、休養を挟んでから精神面もドッシリとしてきた。中間も短期放牧を挟みながらで、このローテーションもいい方向に出ていると思う」

 マイル以上の距離では勝ち切れないレースが続いたが、1400メートルは【6・4・4・1】とベストの条件。塩村助手は「出来はいいし、重賞でもやれる力は持っている。決め手勝負なら」と初タイトルへ力を込める。

 今が充実期で勢いは強豪相手にも引けは取らない。夏の尾張決戦を制し、ダート界の新星へ名乗りを上げるか。

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2016年7月8日のニュース