【マーメイドS】妹シンハに続け!リラヴァティ重賞初制覇へ血が騒ぐ

[ 2016年6月8日 05:30 ]

オークスを制した妹・シンハライトに続きたいリラヴァティ

 妹に続け!阪神日曜メイン「第21回マーメイドS」は、牝馬によるハンデ重賞で毎年波乱の傾向。注目は兄妹に重賞ウイナーがいるリラヴァティ。半妹は今年の桜花賞2着、オークスVとクラシックを沸かせたシンハライト。姉は使いつつ地力を強化して、5歳を迎え本格化の兆しを見せる。ハンデも53キロと軽量で初重賞Vのチャンス到来。持ち味の先行力を生かしタイトルをつかみ獲る。

【マーメイドS】

 厩舎ゆかりのDNAがついに目覚めた。リラヴァティの半妹は今年の桜花賞で鼻差2着、その後のオークスVとクラシックを沸かせたシンハライト(父ディープインパクト)。半兄のアダムスピーク(同)も11年のラジオNIKKEI杯2歳Sを制した重賞ウイナー。ともに石坂厩舎の出身で、きょうだいは大舞台で素質を開花させた。

 リラヴァティも3歳時に桜花賞(9着)、秋華賞(8着)へと駒を進め将来を期待された一頭。ここまで出世は遅れたものの、使いつつ着実に地力を強化してきた。その成果が現れたのが前走のパールS。2番手追走から直線で一度かわされた相手に、内から差し返す驚異の粘りでV。これまで詰めが甘く勝ち切れないレースが続いたが、ここにきて“ひと皮むけた”印象だ。担当の桑村助手も手応えをにじませる。

 「デビューのときからヤンチャな面は変わらないが、いつも一生懸命に走ってくれる。それが最近は気持ちと、走りがかみ合ってきた感じ。前走の粘りはなかなかできるものじゃない。コースを問わず自分のリズムで運べればしぶといタイプなので」

 格上挑戦で臨んだ昨年の福島牝馬Sで2着。器用な立ち回りで9番人気の評価を覆す力走を見せ重賞でも通用する力を示した。その後のG1エリザベス女王杯(9着)でも前々から流れに乗った競馬で、勝ち馬のマリアライトとは0秒4差と着順ほどは負けていない。ここは手ごろな相手で重量も53キロ。重賞初制覇へ最大のチャンスが巡ってきた。

 「きょうだいが活躍して注目される血統。何とかこの馬にも…、という思いは強い。いま流行の“アモーレ”とかよう言わんけど、それぐらいの気持ちで馬に接している。ここまで順調なので、とにかくスムーズな競馬ができれば」

 悲願のタイトル奪取へ――。血の勢いを味方に人馬が強い気持ちで結ばれたとき、願いは“成就”するかもしれない。

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2016年6月8日のニュース