【日本ダービー】ロードクエスト 強行軍でも直線の脚さばき迫力

[ 2016年5月26日 05:30 ]

小島茂師を背に追い切るロードクエスト

 【G1ドキュメント=25日】やはりダービーウイークは特別な1週間。美浦トレセンも報道陣の数、テレビカメラの台数が普段より明らかに多い。人口密度の高い記者席で最前列に陣取った浜田は、双眼鏡越しに飛び込んできた1頭の動きに目を奪われた。NHKマイルC2着のロードクエスト。小島茂師自らが手綱を取り、Wコースでの単走だったが、直線は凄みすら感じさせる迫力満点の脚さばき。しっかりと手綱を押し込んで気合をつけると、瞬時に馬体を沈め、風のようにゴール板を駆け抜けた。

 前走の追い切りよりもスピード感があり、鞍上のアクションも大きめ。そう感じた浜田だったが、小島茂師の言葉で確信に変わった。「NHKの時よりも良くなっている手応えがあった。もうお釣りは残っていないと思ったが、回復が想像以上に早かった。いい状態にするのが出走への最低条件だったが、これなら大丈夫でしょう」と出走を正式決定した。

 早仕掛けで伸びを欠いた皐月賞(8着)の反省を踏まえ、後方からの直線勝負に懸けた前走。師は「2着だったが、下手に仕掛けるより最後まで我慢した方が脚を使えることを再確認できた。残念より安心した気持ちの方が強かった」と振り返る。

 池添の騎乗停止で急きょ白羽の矢が立った岩田は、同じ勝負服で年度代表馬にも輝いたロードカナロアの主戦も務めた。「馬主さんとも、うちの厩舎とも縁がある騎手なので、クエストのこともずっと気にして見ていてくれた。どんなふうに乗ればいいかも分かってくれている」と師。強行軍でも、さらなる進化を感じさせるクエスト。馬券を買いたいと思わせる要素は満載だ。

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2016年5月26日のニュース