【オークス】シンハライト 池添乗り味絶賛“これまでの馬で最上級”

[ 2016年5月19日 05:30 ]

坂路で併せ馬。先着するシンハライト

 「1強」を強くアピールした。牝馬クラシック第2弾「第77回オークス」の追い切りが18日、栗東、美浦トレセンで行われた。桜花賞馬ジュエラーが骨折回避となったが、同2着馬シンハライトは全戦でコンビを組む池添謙一(36)が騎乗して栗東坂路で併せ馬。力強い動きで楽々先着した。同レースは、19日、出走馬、枠順が確定する。

【オークス】

 シンハライトは1週前に続いて池添を背に坂路へ。キングカヌヌ(4歳500万)を  1馬身追走する形でスタート。道中折り合いながら、スムーズに加速する。残り2Fでピッタリと馬体を併せ、馬なりのまま一瞬で僚馬の前へ出る。芦毛のカヌヌは500キロ前後と雄大な馬体を誇るが、桜花賞時426キロとコンパクトなシンハも大きなフットワークで全く見劣りしない。目いっぱいに追われる僚馬をいとも簡単に2馬身突き放した。全体時計は4F53秒6と速くはないが、1F12秒8としまいしっかり伸びた。

 池添は「僕は何もしませんでしたが、しっかりハミを取って動いてくれた」と満足そうな表情を浮かべた。オルフェーヴルなどでG1・21勝を積み重ねてきた男。「これまでに乗った馬と比較しても、最上級の柔らかさ。バネが凄いので、乗っていてめちゃくちゃ気持ちがいい」と、その乗り味を絶賛した。

 デビューから3連勝で迎えた桜花賞で、ジュエラーの強襲に屈し2センチ差の2着。初めて戦歴に土がついたが、そのジュエラーが骨折で無念の回避となった。近3走は全て鼻差での決着。「前走は最後のタイミングの差。それまでは少しの差でもしっかり勝ちきってくれた」と池添は勝負強さを指摘。初の2400メートルの舞台にも「これまで引っ掛かったことがないので、折り合いは大丈夫でしょう」と太鼓判を押しながら、「スタンド前発走は歓声が凄いので落ち着いて臨んでくれれば」とポイントを挙げた。

 初の東京への輸送が最大の鍵となるが、桜花賞後もカイバ食いは旺盛。石坂師も「あまり減らないように気を使って調整してきた。420キロ台で出せるだろう。桜花賞が一番いい出来だったが、その状態をキープできている」と問題なしを強調した。

 デビューからコンビを組む池添はこの春G1・2着3回(桜花賞、天皇賞・春、NHKマイルC)、3着1回(ヴィクトリアM)と惜しいレースが続いている。「桜花賞の後に、この悔しさを晴らすのはオークスの舞台だと思っていた。今回は勝ちたい。その一言だけです」と、どこまでも力強かった。

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