【オークス】アンジュが再び「他馬をひれ伏せさせる」

[ 2016年5月18日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=17日】あの末脚が忘れられない――。月曜朝から栗東で取材する寺下はデンコウアンジュが気になっていた。昨秋のアルテミスS(1着)では、のちのG12勝馬メジャーエンブレムを差し切った逸材。雨が上がった午前7時に荒川厩舎へ向かうと、大仲(スタッフ控え室)で調教から引き揚げてきた佐藤助手に感触を聞いた。

 「この世代の牝馬に、2400メートルの距離が抜群にいいという馬もいないだろう。軽い走りをする馬だし阪神より、東京とか京都の方が良さそう。競馬だから何が起こるか分からない。運が向けばチャンスはある」

 阪神芝マイルに参戦した近3走は休み明けや、不利があってスムーズさを欠いた。桜花賞(10着)も内から抜群の手応えで直線に向いたが、前が空かなかった。「それも競馬だから仕方ないけど、力を出し切れていないし敗因はハッキリしている」と反撃に燃える。

 桜花賞前日を「あの時は前日に乗って“これなら”と思った。シビれるぐらいの出来だったから」と振り返る佐藤助手。今回は2歳女王も桜の女王も不在。「前走で競馬をしていない分、いい状態を維持している」と太鼓判を押しながら「今度は女王がいないから、自ら女王になるために他馬をひれ伏せさせたいね」と締めくくった。のちの2歳女王を“ひれ伏させた”東京の長い直線なら再び、自慢の末脚がサク裂するかもしれない。

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2016年5月18日のニュース