【静岡ダービー】熊本出身中川がG1初V!被災地へ勇気と元気届けた

[ 2016年5月6日 05:30 ]

静岡ダービー決勝で1着でゴールし、ガッツポーズする中川誠一郎はG1初制覇

 中川がG1初制覇――。平成28年熊本地震被災地支援競輪「第70回日本選手権競輪」の決勝戦は5日、静岡競輪場で行われ、中川誠一郎(36=熊本・85期)が優勝。競輪ダービー王の称号と賞金6500万円とともに「グランプリ2016」(12月30日=立川)の出場権利も獲得した。熊本出身のG1優勝は合志正臣(06年12月・全日本選抜)以来4人目。なお中川はリオ五輪でのメダル獲得に専念するため、この後実戦を離れる。

 熊本地震被災地支援として開催された「静岡ダービー」は被災地・熊本市に住む中川が優勝した。14日に続く16日の震度7の地震時には「全日本トラック選手権」出場予定のため伊豆にいたが、中川はすぐに自宅に向かった。

 しかし「空港が使えず1日待って先輩に福岡空港まで迎えに来てもらった」。大渋滞の中、自宅に戻ると「給湯器が壊れたり、家の中はめちゃくちゃで…」。余震が続く不安な日々の中で片付けなどに追われた。

 それでもリオ五輪前の最後の実戦となるダービーを控えており「直前は川崎競輪場に移動して練習した」。もちろん練習量は不足、余震が続くだけに熊本の状況が気になる精神的にも疲れた状態で今大会を迎えていた。しかし「被災地支援として開催してくれるので僕にできることは頑張って走ること」の思いだけで決勝戦進出を決めた。

 2度目のG1決勝戦の舞台は単騎戦。「ワンチャンスはある。そこを逃さないように」と勝機を狙った。レースは新田と深谷が踏み合う流れとなり中川向きの展開となった。「自分の一番得意な仕掛け」で踏み込むと前団を一気に捉えて2着に4車身差をつける快勝劇となった。

 「しびれました。幸福です」とG1初優勝の喜びに続いて「熊本に戻り、選手会にも相談して(義援金など)考えます」と賞金の一部を熊本の復興のために使う考えも明かした。

 今後は8月のリオ五輪に備えて合宿、競技大会など自転車競技(スプリント)に専念する。「メダルが獲得できるように頑張ってきます」。競輪の実戦復帰は8月下旬以降の予定。ダービー王の中川が弾みをつけてリオ五輪に向かう。

 ◆中川 誠一郎(なかがわ・せいいちろう)1979年(昭54)6月7日生まれの36歳。熊本市出身。私立真和高卒。00年8月プロデビュー。通算成績は1231戦351勝。通算取得賞金は4億7068万円。主な優勝は第70回日本選手権(16年)。1メートル74、78キロ。血液型AB。

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