【天皇賞・春】大波乱の予感…ボワラクテの大逃げ

[ 2016年4月27日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=26日】個人的なテーマは“メイショウドンタクを探せ――”だ。数あるG1の中で、波乱の様相を最も多く含むのが春の天皇賞だとオサムは痛感している。メイショウドンタクは10年、16番人気ながらジャガーメイルの3着に食い込み、3連単91万1660円大波乱の立役者となった。警戒すべきは切れ味勝負の馬より、前々で器用に立ち回れる先行馬。12年のビートブラック(14番人気1着)に代表される逃げ馬の怖さは言うまでもない。

 今年展開の鍵を握るのはヤマニンボワラクテだ。年明けにオープンに昇級したばかりの“遅咲き”だがAJC杯5着、中日新聞杯4着と重賞でも差のないレースを続けている。持ち前の先行力と“しぶとさ”は大駆けの資質十分。G1挑戦に踏み切った松永幹師も前向きだ。

 「もうちょっとという競馬が続いているけど、オープンでもしっかり走ってくれている。タメて後方からというタイプじゃない。自分から競馬をつくりにいってほしい。距離は大丈夫だし行ければ行ってもいい」と指揮官は積極策を示唆する。果敢にハナに立つレースならこれは面白い。

 ステイヤー資質を感じさせる、一つの要素に気性面がある。ONとOFFの切り替えが、ある意味巧みだという。寺田助手のエピソードに笑った。「普段はとぼけているような感じで、洗い場でも寝かかっているようなことがある。調教でも“大丈夫か?”と思うぐらいだけど、これが速いところへ行くとしっかりする。メリハリがついてますね。そんなところも長距離向きかもしれません」

 エリシオの肌にキングカメハメハの配合なら距離延長はドンと来い!だろう。恐らく人気的には10年のメイショウドンタクと五分。天皇賞・春の波乱史にボワラクテが名を刻む。

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2016年4月27日のニュース