【フローラS】チェッキーノ 3連勝&レースレコードで樫切符!

[ 2016年4月25日 05:30 ]

1分59秒7のレコードでレースを制したチェッキーノ(右)

 関東の名門・藤沢和厩舎 から樫の新星誕生だ。オーク スTR「第51回フローラ S」が24日、東京競馬場で行われ、チェッキーノが3連勝で重賞初V。2着パールコード、3着アウェイクと共にオークス(5月22日、東京)の優先出走権を獲得した。藤沢和雄師(64)はこの勝利で、JRA史上4人目となる通算1300勝(7459戦目)を達成した。

【レース結果】

 「ラスト200メートル。凄い走ったね」

 お立ち台に立ったルメールの第一声が、チェッキーノの爆発力の全てを物語っていた。不利な大外18番枠からのスタートを無難に決めると、縦長となった馬群のちょうど中団で運んだ。「4角で反応するのに時間がかかった」と振り返ったように、直線残り400メートル標識でも中団のまま。だが、そこからエンジン点火。残り200メートルすぎで一気に先行馬群をかわすと、内に切れ込みながらさらに加速し、後続を3馬身突き放す圧勝。1分59秒7は、フローラS史上初めて2分を切る文句なしのレースレコード。「今日は簡単に勝てた」。名手にとっては鼻歌交じりの楽勝劇だった。

 桜花賞トライアルのアネモネSを勝ちながら、疲れを考慮して本番を自重し放牧に出した。藤沢和師は「外枠だったがスムーズに走れていた」と称えた上で「回復が早くて(厩舎に)帰ってからも順調に調整できた。結果的に(桜花賞を)使わなくて良かった」と話した。

 師にとっては兄姉5頭と母ハッピーパスも手掛けた思い入れの強い血統。特に3歳上の兄コディーノはデビューから3連勝でクラシック候補と期待されながら、その後はG1で惜敗を続け、4歳春に病気で急死している。「この血統はどの馬もひとりでに走ってしまうような性格だが、この馬は穏やかで距離も持ちそう」。喜びをかみしめるように言葉をつないだ。

 次はオークス。師は「今度は本番に行きますよ。そうでなきゃ怒られちゃう」と笑った。ルメールには他陣営からのオファーもあり、鞍上はこれから調整となるが、名手にとってもうれしい悩みだろう。イタリア語で「射撃の達人」と名付けられた弾丸娘が、師の、一族の思いを背負って大舞台に立つ。

 ◆チェッキーノ 父キングカメハメハ 母ハッピーパス(母の父サンデーサイレンス)牝3歳 美浦・藤沢和厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績4戦3勝 総獲得賞金8048万円。

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