【マイラーズC】フィエロ 3角過ぎて“着火”ラスト11秒6猛時計

[ 2016年4月21日 05:30 ]

CWコースでアウトオブシャドウ(右)と併せて追い切るフィエロ

 栗東では京都メイン「第47回マイラーズC」(1着馬に安田記念優先出走権)に出走するフィエロが迫力満点の動きを披露。近2年で2、3着と惜敗続きの同レースで、悲願の重賞初制覇を狙う。

 悲願の重賞初制覇に向けフィエロが必勝態勢を整えた。最終追いは先週に引き続きCWコースでアウトオブシャドウ(6歳1000万)と併せ馬。鮫島良(レースは未定)が手綱を取り、上がり重点に5F66秒8。2馬身追走する形で3角すぎからエンジン点火。直線入り口で内からスッと並び掛けると、馬なりのまま一瞬で置き去りに。力を要する馬場をモノともせず、ラストは鞍上が促す程度で1F11秒6の猛時計で1馬身半差突き放した。

 3週連続で稽古をつけた鮫島良が好感触を口にする。「道中の手応えが良く、抜け出してからもいい反応で最後も余力があった。息の入りもいいし、先週よりも動きは良かった」。いまだに重賞勝ちはないが、マイルCSで2年連続で2着に入るなど“G1級”。このレースも一昨年2着、昨年も0秒1差3着まで迫った。藤原英師も「昨年よりも状態がいい」と話すように、老け込んだ感じは全くない。

 師は同じディープインパクト産駒の先輩を引き合いに出し「絶対能力が高い馬。トーセンラーのように、背腰が弱いので坂の下りで加速できる京都は合っている。じっくりと仕上げてきて体もしっかりとしてきた」と出来の良さを伝える。13年のマイルCSを制したラーも京都を“庭”にしていたように、フィエロも淀の外回りマイル戦【1・3・1・0】と相性抜群。鉄砲が利くタイプで、持ち時計(1分31秒5、14年マイルCS2着)もあるだけに開幕週の馬場はピッタリ。

 「あとは鞍上やな」。師の不安の種は出来や相手関係よりもジョッキー探し。騎乗予定だったM・デムーロが皐月賞で騎乗停止になり、現時点で鞍上は空白のまま。ただ、今のフィエロにとってはそれを問題にしないオーラがある。馬名の通り“誇り高き”末脚で他馬を制圧する。

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2016年4月21日のニュース