【大阪杯】アンビシャス“ドバイ級” ドゥラに首差、スティールに先着

[ 2016年3月29日 05:30 ]

G1馬そろいの強豪に一泡吹かせたい実力馬アンビシャス

 強い4歳は、ここにもいるぞ――。G2「第60回大阪杯」はG1馬5頭を筆頭に、銘柄級がズラリと顔をそろえた。強豪相手でも、重賞1勝のアンビシャス(牡4=音無)は実績で一枚も二枚も下。しかし、ドゥラメンテに食い下がった前走中山記念が示すように、能力はすでにG1級。ドバイで世界を相手に戦った同期に負けじと、春の仁川を沸かせてみせる。

【大阪杯】

 先週末のドバイで、明け4歳のライバルがアンビシャスの能力を“間接的”に証明した。前走の中山記念(2着)で首差及ばなかった2冠馬ドゥラメンテが、ドバイシーマクラシックで2着。そして半馬身下したリアルスティールがドバイターフを制した。アンビシャス自身もドバイターフに登録したが、惜しくも選出されず。はた目には“もし出ていれば…”という感情も湧くが、蛭田助手は、さばさばとしている。じっくり育てていけば、いつかG1を勝てる器と信じているからだ。

 「ドバイに行く予定はしていましたが、飛行機での輸送にはリスクも伴いますしね。それに、これから良くなる馬で、まだ来年もありますから」

 仕切り直しで大阪杯へ。G1馬5頭の豪華メンバーは、ドバイターフ以上と言っても過言ではないが、今の充実ぶりなら恐れる必要はない。繰り返すが、アンビシャスはドゥラメンテとほぼ五分の競馬を演じているのだ。

 「前走はしっかり折り合えたし、ラスト1Fのフォームが凄く良かった。やっぱり“走るのは走る”と感じましたよ。折り合いは、まだ心配ですが、ノリさん(横山典)の指示に従ってくれれば大丈夫でしょう」

 この一戦の持つ意味は大きい。現時点での収得賞金は5000万円。夏のクラス再編成では半分になるので、G1では除外の恐れがある。それだけに何としても結果が必要なのだ。

 「ここで賞金を加算しないといけませんね。確かに凄いメンバーだけど、しっかり走ってくれれば大丈夫じゃないかと思いますよ」

 いずれはG1、そして世界へという大志を抱くアンビシャス。実績では同期に水をあけられたが、実力では決して負けていない。ここでドバイ除外の悔しさを晴らし、堂々と古馬中距離路線の王道を突き進む。

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