【ドバイターフ】G1初Vスティールに矢作師涙 ムーア「能力ある馬」

[ 2016年3月28日 05:30 ]

ドバイターフで優勝し、記念写真に納まるムーア騎乗のリアルスティール(共同)

 激闘から一夜明けた27日、厩舎で静養するリアルスティールを見守った柿崎助手は「レース後もカイバを食べて、けさ見ても元気そう。厩舎としてこれまでやってきたことが報われてうれしい」とG1初制覇の喜びを語った。

 堂々の横綱相撲だった。ムーアが外枠から3番手につけ、手応えよく直線に向くとエンジン全開。右ステッキを入れるごとに加速して一気に先頭へ。食い下がるユーロシャーリーンを寄せ付けなかった。優勝請負人のムーアは「タフなレースで外を通らなくてはいけなかったけど、よく頑張ってくれた。能力がある馬だ」と強さを称えた。

 矢作師も「世界一のジョッキーを乗せて駄目なら仕方ない」と絶大な信頼を寄せていた。厩舎としても初の海外G1制覇。今春の大目標と定めたドバイで結果を出し、ゴール直後はその表情に涙があふれた。「外枠だったので内に入れず心配だったけど、今回のメンバーなら勝てるという手応えがあった」。何度も世界の壁にはね返されても、挑戦し続けた執念が実を結んだ。

 今後については「ここで目いっぱい仕上げてきたので」と休養させる予定で、登録のある香港のクイーンエリザベス2世Cには参戦しない。「国内なら安田記念か宝塚記念かな。ライアン(ムーア)もマイルから2000メートルが一番いいと言っていた」と先を見据えた。念願のG1タイトルを手にした陣営の自信が、さらなる飛躍につながるのは間違いない。

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2016年3月28日のニュース