異動の後輩の分も応援 健闘したが…意外に淡泊な結末のG1

[ 2016年3月27日 16:37 ]

<中京競馬11R・高松宮記念>混戦を制し勝利した福永騎手騎乗のビッグアーサー(手前右)

 【馬券顛末記】春は別れの季節。かわいがっていた後輩の坂田がレース部を離れ、4月から報道部へ異動となる。高松宮記念は彼に取って最後のG1予想。力が入って当然。単勝14番人気ティーハーフへの◎はいささか過激だが、7年に及ぶ競馬記者歴のいわば“集大成”だったのだろう。

 トレセンでは“愛車”のママチャリを飛ばし、日々熱心に取材を続けていた。人間関係を築き、深く食い込んでいた西浦厩舎ゆえ、さぞかしイイ情報を仕入れていたに違いない。

 レースは自分の本命(ヒルノデイバロー)はもちろん、ドバイ出張の坂田の分まで応援。シェイク・モハメド殿下の勝負服にも注目した。(9)番枠から後方2番手に付けたティーハーフは直線は内に進路を取り、ゴール前は目を引く伸び。最後6着まで押し上げた。巷の評価以上の力走だった。

 激戦、大混戦の前評判とは裏腹に、1番人気のビッグアーサーから2番人気ミッキーアイル、そして3番人気アルビアーノがそのまま順番通りにゴール。意外に淡泊な結末だった。当方の◎ヒルノデイバローは大外を懸命に追い上げるが12着。これも評価(15番人気)以上の健闘ではあったが。

 ラニがUAEダービーに優勝。リアルスティールがドバイターフで悲願のG1制覇。“祭り”が終わり、歓喜の余韻残るドバイで高松宮記念のレース実況を聞きながら、坂田はこの結果をどう受け止めたのだろう。「これでよし」と静かに競馬記者にピリオドを打ったのか。いや、馬券が人一倍好きで負けることが誰より嫌いだったヤツのこと。もちろん、「来週こそ!」の気持ちだろう。

 働く部署は変わっても、競馬に対する熱い情熱だけは持ち続けてほしい。今週はアンビシャスなど、好メンバーが集う大阪杯だ。

 @阪神競馬場(3月27日、大阪本社・オサム) 

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2016年3月27日のニュース