【弥生賞】リオンディーズ ピッタリ折りあい、重いCWで12秒1!

[ 2016年3月3日 05:30 ]

M・デムーロを背に併せ馬で追い切るリオンディーズ(左)

 先月14日の京都記念(サトノクラウン)から28日の中山記念(ドゥラメンテ)までJRA重賞騎乗機会5連勝中のミルコ・デムーロ(37=栗東・フリー)が土曜、日曜とクラシック・トライアルに参戦する。53回弥生賞は昨年の2歳王者リオンディーズ、その前日の第23回チューリップ賞は末脚自慢ジュエラーとのコンビだ。6連勝で武豊の記録に並び、7連勝なら史上初となる。なお2日、今週行われる3重賞の追い切りが美浦、栗東トレセンで行われたが、2頭ともに好調ぶりをアピールした。

【弥生賞】

 リオンディーズはM・デムーロを背にCWコースへ。前走・朝日杯FSの最終追い切りは向正面で勢い余って僚馬を抜き去り、併せ馬の予定が単走になった経緯がある。ところが当時とは一転、優等生のような振る舞いだった。5Fのスタート地点でメイショウメイコウ(3歳500万)を2馬身追走。道中は行きたがるそぶりすら見せず、ピッタリ折り合って直線へ。僚馬との差を保ったままラスト1Fを過ぎ、鞍上の手が動いたのはゴール前だけ。5F68秒1で1馬身遅れたものの雪解けの重いウッドチップで刻んだラスト12秒1は時計が示す通りの鋭さ。鞍上の感触が良かった。

 「跳びが大きくて前走の追い切りは掛かったけど、けさは馬の後ろで折り合いは大丈夫。リラックスしているし、状態はいい」

 母が日米オークス制覇で歴史に名を刻んだシーザリオ、半兄は菊花賞、ジャパンCを制したエピファネイアで名門・角居厩舎ゆかりの良血だ。デビュー前から大物と噂された逸材は評判通りに新馬戦を勝ち上がると前走・朝日杯FSを制覇。11年阪神JF・ジョワドヴィーヴル以来、史上2頭目となる1戦1勝馬によるJRA・G1制覇を成し遂げ、デビュー29日目のJRA・G1制覇も98年阪神3歳牝馬S・スティンガーに並ぶ最速記録となった。ミルコは「前走は外枠だったし、この馬のリズムで運んだら後方からになったけど強かった」と天才肌の走りを評価。前走後は放牧を挟み、予定通りこのトライアルへ。岸本助手が潜在能力をアピールする。

 「まだ緩くて完成するのは先だし、休む前とそんなに変わっていないけど競走馬らしい体になってきました。こんなに力強い3歳馬に乗ったことがないとミルコが言っていましたよ」

 来月17日の皐月賞につながるステップレースに実績馬が散らばり、群雄割拠の様相を呈する牡馬クラシック戦線。その中心で昨年の2歳王者が存在感を放っている。

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2016年3月3日のニュース