【チューリップ賞】シンハライト無傷で桜戦線へ センスも底力も抜群!

[ 2016年3月2日 05:30 ]

無傷の3連勝で大舞台を目指すシンハライト

 3連勝でG1へ――。今週は東西でクラシック・トライアルが組まれている。5日の土曜阪神メーンは桜花賞TR「第23回チューリップ賞」。桜の大舞台を目指す3歳牝馬が激しく火花を散らせる。昨秋の新馬、年明けの紅梅Sとデビュー2連勝中のシンハライトは、大物感たっぷりのディープインパクト産駒。打倒!2歳女王メジャーエンブレムに燃えている。

【チューリップ賞】

 シンハライトは石坂厩舎ゆかりの血統馬。全兄は11年のラジオNIKKEI杯2歳Sを制したアダムスピークで、その後の皐月賞(18着)にも出走した。半姉リラヴァティ(父ゼンノロブロイ)も一昨年のチューリップ賞で3着に入り桜花賞(9着)、秋華賞(8着)に駒を進めた。兄姉たちはケガなどもあり、本番で満足な結果を残せなかったが、3冠戦線に名を連ねた“実績馬”ばかり。当然、シンハライトに懸かる期待も大きい。担当の荻野斉助手もクラシックへ向け力を込める。

 「デビューから2戦は能力だけで勝っている感じ。前走も抜け出してからフワッとしたところを見せていた。身に付くタイプではないが、カイバ食いもいいし調整は順調。姉もここでしっかりと走っていたし、楽しみですね」 

 デビュー戦は京都内回りのマイル戦。好位の3番手にスッと取り付き、直線も余力十分に突き放すセンスの良さでV。3カ月ぶりだった前走の紅梅S(京都芝外回り1400メートル)は、発馬で後手に回りながらも直線一気に抜け出し、猛追する良血ワントゥワンの強襲を鼻差しのぎ底力の高さを示した。レース後に石坂師は「きょうだいの中で一番かな」と素質を評し、鞍上の池添も「こんな柔らかいフットワークをする馬は久しぶり」と走りを絶賛した。

 前走後は短期放牧を挟み、ゲート練習も積んで抜かりのない調整。1週前は坂路で池添を背に上がり重点に4F53秒9~1F12秒7。僚馬のハリー(3歳未勝利)を楽々と3馬身突き放した。荻野斉助手は「前走は間隔が空いていたが、今回は短い休養。前走よりも状態はいい。あとはレースで少しカリカリするようなところがあるので、そのへんをケアできれば」と重賞初制覇へ力を込める。

 今年の桜花賞戦線はクイーンCを大楽勝した昨年の2歳女王メジャーエンブレムが有力視される。ライバルに挑戦状を叩きつけるべく、無傷の3連勝で大舞台を目指す。

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2016年3月2日のニュース