【弥生賞】リオンディーズ “絶好調男”ミルコで無傷3連勝だ

[ 2016年3月1日 05:30 ]

重賞5連勝中のM・デムーロと無傷の3連勝に挑むリオンディーズ

 今週も“絶好調男”が決める。皐月賞TR弥生賞(3着まで優先出走権)で昨年の2歳王者リオンディーズが始動戦を迎える。前走の朝日杯FSは最後方から異次元の末脚を繰り出しV。“重賞5連勝中”と勢いに乗るM・デムーロの腕を味方につけ、無傷の3連勝でクラシック1冠目へ弾みをつけるつもりだ。

【弥生賞】

 無敗の2歳王者リオンディーズがいよいよ始動。母は05年に日米オークス制覇を成し遂げたシーザリオで、半兄は一昨年ジャパンC圧勝のエピファネイアという超良血。その素質通り、前走の朝日杯FSは直線一気の末脚でV。キャリア2戦目、史上最速タイ(11年阪神JF覇者・ジョワドヴィーヴル以来)となるデビュー29日目でのG1制覇を決めた。放牧から戻り、ひと回り大きくなった姿での今年初戦。母も兄も担当した鈴木助手が成長ぶりを伝える。

 「少し大きくなってメリハリのある体付きで戻ってきた。以前は全体的に“お子さま”だったのが、今はお尻や、肩周りがしっかりとして緩さも解消されてきた。ここまで調整はすこぶる順調です」

 王者として迎える16年は、稽古から走りにスケールが増していた。1週前追いはCWコース単走。いつも通り折り合いを意識してテンはゆっくりと入り、そこから徐々にピッチを上げると、ラスト3Fからエンジン点火。最後まで鞍上のゴーサインが出ることなく、馬なりで軽々と1F11秒9でフィニッシュ。休養明けを感じさせない迫力満点の身のこなし。

 「スイッチが入ったときは兄よりも凄い。ただ、気持ちが乗りすぎると、抑えが利かないところがある。それがこの血統で、そのへんとどう向き合うか。経験を積んで、精神的に乗り越えてほしいですね」

 持ち味でもある「破壊力」はもろ刃の剣。新馬戦では道中でコントロールに苦労するシーンがあっただけに、あふれる闘争心と上手に付き合っていくことが課題になる。ただ、現状では兄のように純粋に“引っ掛かる”という面はなく、抑えは利く範囲。皐月賞と同じ中山2000メートルの舞台に替わっても、素質は世代で抜けた存在だ。

 「長距離輸送は初めてで分かりませんが、とにかく道中をリラックスして走れるかどうか。競馬は“メチャクチャ”かもしれませんが、血統通りセンスの良さがある。絶好調のジョッキーもいいイメージを持ってくれていると思います」

 規格外の末脚は“血の持つ力”。鞍上のM・デムーロは京都記念(サトノクラウン)から続く、最多タイのJRA重賞施行機会5連勝を達成し、JRA通算500勝も決めた。ノリに乗っている名手を背に、無傷の3連勝でクラシック1冠目を目指す。

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