【根岸S】1番人気モーニン 古馬ダート最速タイ6戦目重賞初V

[ 2016年2月1日 05:30 ]

重賞を初めて制したモーニン

 「第30回根岸S」が東京競馬場で行われた。1番人気のモーニンが好位抜け出しで快勝。史上最速タイとなる6戦目でのJRA古馬ダート重賞制覇を成し遂げ、優先出走権を獲得したフェブラリーS(21日、東京)の主役に名乗りを上げた。

【レース結果】

 モーニンが横綱相撲で“ミッション”をクリアした。今年の重賞11レース目で1番人気馬が勝つのは初。テン乗りの戸崎は「人気に応えられてホッとしている。センスのある馬。終始手応えがあって余力のある走りだった」と馬を称えた。

 抜群の二の脚で難なく好位に取り付くと、武蔵野Sで先着を許したタガノトネールをマークする形で直線へ。残り200メートル手前でタガノを競り落とし、その後も脚色は衰えなかった。

 1分22秒0は根岸Sレコードで、コースレコード(1分21秒9=08年欅Sのフェラーリピサ)にも0秒1差に迫る好時計。石坂師は「前を見ながらの競馬。一方で後ろからモーニンを見ている馬がいたと思うが、その中で勝ってくれた」と満足げに振り返った。賞金的に勝たなければG1出走は微妙だった一戦。他馬にマークされながら勝ちに行く競馬で勝ち切った内容を高く評価した。

 これで6戦5勝。6戦目でのJRA古馬ダート重賞制覇は06年アンタレスSのフィフティーワナーと並ぶ最速記録となった。526キロの雄大な馬体。師は「外国産馬らしい馬力があるし、その馬力がアップしている」と成長に目を細める。

 次走はもちろんフェブラリーS。石坂厩舎は同じ馬場幸夫オーナーが所有するベストウォーリアとの2頭出しとなる。同馬も南部杯Vなどで戸崎が手綱を取っており、どちらに乗るかは流動的でもう一頭はM・デムーロとなる見込み。戸崎は「両方乗っちゃうよ」とおどけたが、モーニンについては「一緒のレースに乗って強い馬だと思っていたが、雰囲気のあるいい馬」とさらに評価を高めた様子だった。

 師は「あとはG1で力が通用するか」と控えめに話したが、その表情は言葉とは裏腹な手応えに満ちていた。ジャズの名曲から名付けられたモーニン。とんとん拍子にダートの名馬へ上り詰めようとしている。

 ◆モーニン 父ヘニーヒューズ 母ギグリー(母の父ディストーティドヒューマ)牡4歳 栗東・石坂厩舎所属 馬主・馬場幸夫氏 生産者・米国エンパイア・イクワインズ 戦績6戦5勝 総獲得賞金9408万8000円。

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2016年2月1日のニュース