【シルクロードS】遅咲きの新星 6歳ダンスディレクター重賞初V

[ 2016年2月1日 05:30 ]

自慢の末脚で鮮やかに差し切ったダンスディレクター(左から2頭目)が重賞初制覇

 京都での「第21回シルクロードS」はダンスディレクターが重賞初制覇を飾った。

 課題の発馬を五分に出たダンスディレクターが、1番枠を生かして内ラチ沿いをロスなく追走。3番手で直線に向くと、前を行くセカンドテーブルの内を突いて加速。残り100メートルで逃げたローレルベローチェを捉えると、最後は流して1馬身半差の完勝だった。浜中は「ゲートを出たことが一番良かった」とうれしい誤算を勝因に挙げる。

 「(スタート以外の)レース運びは考えていた通りでした。折り合いは何も問題がなかったし。最後もつかまえてくれるだろうと、安心して乗っていました」

 昨夏のCBC賞2着後には、右後肢の趾(し)骨骨折で5カ月の休養も強いられた。そこから立て直し、6歳で待望の重賞初制覇。先週日曜の落馬で左上腕を打撲しながら水曜には復帰し、影響を感じさせない手綱さばきを見せた浜中ともども、“ケガからの復活”を印象づける勝利だった。笹田師は感慨にふける。

 「体力が付くまで、じっくり使ってやれたことが、こういう結果につながっているんじゃないかな。さらに良くなる余地は十分にあると思うよ」

 5代さかのぼればオークスと有馬記念を制したスターロツチにさかのぼる名牝系の出身。太田珠々子オーナーの夫である故・太田美實氏が所有し、笹田師が調教助手時代に手掛けたダービー馬ウイニングチケットは、祖母の兄にあたる。

 「この後は阪急杯を挟むか、高松宮記念に直行するか、馬のテンションを見て決めます」と笹田師。携わる人々の思いを乗せて、次はスプリント界の頂点を狙う。

 ◆ダンスディレクター 父アルデバラン2 母マザーリーフ(母の父サンデーサイレンス)牡6歳 栗東・笹田厩舎所属 馬主・太田珠々子氏 生産者・北海道新ひだか町藤原牧場 戦績16戦6勝 総獲得賞金1億6599万8000円。

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2016年2月1日のニュース